TAMA WORK 編集統括をしております若林勇貴と申します。
前回の記事では、「写真と動画で差をつける!採用サイトのビジュアル活用術」についてお届けしました。今回は、さらに採用の成果に直結する“応募数”に焦点を当てて解説します。
「採用サイトを作ったのに応募が全然来ない」
「アクセスはあるのに、エントリーに繋がらない」
そんなお悩みを、多摩エリアの中小企業の方からよく耳にします。
せっかく時間と費用をかけて採用サイトを用意しても、「応募が来ない」という結果では意味がありませんよね。
しかし、実はその原因は「サイトの内容が悪いから」ではなく、導線設計や伝え方の“ちょっとした見落とし”にあることもあります。
今回は、応募が集まらないときに見直したいチェックポイントと、すぐに実行できる改善策を具体的にご紹介します。
応募が集まらない原因はどこにある?

まず最初に確認したいのは、「本当に求職者にとって使いやすいサイトになっているか?」という視点です。
よくある“応募が来ない”原因を以下に整理してみます。
1. 導線が弱い・分かりづらい
採用情報が見つけづらい、もしくはエントリーボタンが目立たない位置にあると、それだけで応募の機会を逃してしまいます。特にスマートフォンでは、画面を延々とスクロールしなければならない構成になっていないか注意が必要です。
2. メッセージ不足で「応募したくなる理由」が伝わらない
事業内容や待遇は書いてあっても、「なぜこの会社で働くべきか」「どんな人と働けるのか」といった“働く意味”が伝わっていないと、求職者の心は動きません。
3. フォームが複雑で途中離脱している
入力項目が多すぎたり、写真や履歴書のアップロードを必須にしていたりすると、面倒に感じて応募をあきらめてしまうケースがよくあります。
4. 応募後の流れが分からず、不安に感じる
「応募後はどうなるの?」「連絡はいつ来るの?」といった不透明さが応募のハードルを高めていることもあります。
アクセス解析で“つまずきポイント”を発見しよう

なんとなくの印象ではなく、数字に基づいて改善ポイントを洗い出すのも大切です。GoogleアナリティクスやSearch Consoleなどの無料ツールを活用すれば、次のような情報がわかります。
✔ ページごとの離脱率
ページごとにどのくらいの人がきて、どこのページで離脱している人が多いのかをチェック。
例えば「社員インタビューページ」で離脱が多ければ、内容が長すぎる・導線がないといった改善余地が考えられます。
✔ エントリーフォームの直帰率
フォームにアクセスしたのに、送信せず離脱した人の割合が高い場合、項目数が多すぎたり、スマホで操作しづらい可能性があります。
✔ 滞在時間が短いページ
滞在時間が極端に短いページは「内容が刺さっていない」「求職者の意図とズレている」可能性が高いため、見出しや内容の改善を検討しましょう。
応募を増やす!改善ポイント3選

では、実際にどこから着手すればいいのか。TAMA WORKでもよくご提案する、効果的な3つの改善施策をご紹介します。
① エントリーボタンは「目立つ場所」に何度も置く
1ページ内にエントリーボタンが1つだけ、それも最下部のみ……という構成では、求職者が迷ってしまいます。
【改善例】
- ページ冒頭/中盤/末尾の3か所に設置
- スマホでの表示に最適化(押しやすい大きさ・色)
- 「応募する」だけでなく「話を聞いてみたい」などライトな選択肢も用意
② 見出しとキャッチコピーを“読みたくなる形”にする
「うちの会社は〇〇です」ではなく、「〇〇な人に選ばれている理由」など、求職者の関心を引く見出しにするだけで読み進められやすくなります。
【改善例】
- Before:「福利厚生について」
→ After:「未経験でも安心!働きやすさの秘密とは?」
Before:「社員紹介」
→ After:「前職・職歴バラバラ。それでも馴染める理由があります」
③ FAQや社員事例を追加する
求職者の不安や疑問を“事前に解消”しておくことは、応募の後押しに直結します。
【よくあるQ&A例】
- 未経験でも大丈夫ですか?
- どんな人が働いていますか?
- 残業や休日はどのくらいありますか?
- 面接から採用まではどのくらいの期間ですか?
【事例追加のポイント】
- 新卒・未経験で入社した社員のストーリー
- 転職後に感じた変化
- 仕事で感じたやりがい・苦労とその乗り越え方
採用ページは「つくって終わり」ではなく「育てるもの」
TAMA WORKでは、採用記事の初回制作だけでなく、公開後の反応を見ながら改善提案を行うことも大切にしています。
実際に、「社員インタビューを追加したら応募が増えた」「FAQを追加したら離脱が減った」といった成果を出している企業も少なくありません。1度作って終わりではなく、“常に見直す文化”を持つことが、成功する採用広報の鍵です。
まとめ:小さな見直しが、応募数を変える
応募が来ないと感じたら、まずは以下の3点をチェックしてみてください。
- 応募ボタンや導線は分かりやすく設計されているか?
- 「働きたい」と思える理由が言葉で伝わっているか?
- フォームや応募後の流れはストレスなく設計されているか?
- サイト全体のアクセス状況と改善すべきポイントは?
中小企業にとっては、小さな改善が大きな成果に直結します。
そして、TAMA WORKはそうした改善の伴走を得意としています。
TAMA WORKのご紹介
TAMA WORKでは、企業の想いを丁寧に引き出す取材付きの記事制作のほか、採用サイト制作や写真撮影・動画撮影のご相談も承っています。
「撮影のやり方がわからない」「どこをどう見せればいいの?」
そんなお悩みがある方こそ、ぜひ一度ご相談ください。
多摩エリアに根ざした採用支援を、私たちが一緒に考えていきます。
お問い合わせは、こちら
【本連載のアーカイブ】
#14「採用サイトや求人ページで“写真・動画”を活かす具体的な方法」
#13「この会社で働きたい」と思ってもらうために必要な、採用広報における差別化の考え方
#12「採用メッセージのつくり方」
#11「採用サイトとは?中小企業にこそ必要な理由と作り方」
#10「採用サイトを成果につなげる!運用・改善の重要性と実践ステップ」
#9「採用ページの公開前に行うべきテスト」
#8「採用に強いコンテンツ計画の立て方」
#7「ユーザー体験(UX)を最優先に考えたサイト設計とデザイン」
#6「顧客ターゲットの設定」
#5「採用効率の向上と信頼感向上につながるWebサイトの目的・目標設定」
#4「ウェブサイト制作から運用までの全体像〈後編〉」
#3「ウェブサイト制作から運用までの全体像〈前編〉」
#2「ウェブサイトの必要性と成功のコツ」
#1「本連載について」