TAMA WORK 編集統括 若林勇貴の多摩エリア中小企業向け WEBマーケティング戦略と実行 #13

第2週の木曜日に発信  「この会社で働きたい」と思ってもらうために必要な、採用広報における差別化の考え方

この会社の特徴

TAMA WORK 編集統括をしております若林勇貴と申します。

前回は、「“自社らしさ”を言葉にする採用メッセージの作り方」についてお話しました。今回はその続編として、さらに一歩踏み込みます。

「どの求人を見ても似たり寄ったり…」「うちの強みって、他と比べて何が違うのだろう?」――

中小企業の経営者や人事担当の方から、こんな声を聞くことがよくあります。
事業内容も、福利厚生も、働き方も、他社と似ている。そんな中でどうやって“差別化”を図ればいいのか?
今回は、「この会社で働きたい」と思ってもらうために必要な、採用広報における差別化の考え方について、具体例を交えて解説します。



“どこにでもありそう”な印象を打破する視点

他社との差別化というと、「制度の違い」や「給与水準」で差をつけようとしがちですが、それだけでは表面的な比較に終わってしまいます。

求職者が本当に知りたいのは、「どんな人たちと、どんな想いで働けるか」という、“目に見えない価値”の部分です。

たとえば――
・社長が大切にしている考え方は?
・現場のチームワークや雰囲気はどんな感じ?
・なぜこの仕事をやっているのか?

こうした情報が見えるだけで、会社の印象はぐっと“自分ごと”に近づきます。

自社ならではの“働く価値”を見つける質問集

差別化の第一歩は、自社の魅力を「自分たちの言葉で語れるようになること」。

そこでおすすめしたいのが、次のような“棚卸し”のための質問です。

  • なぜこの会社を立ち上げたのか?
  • これまでに嬉しかった仕事・印象的なエピソードは?
  • 入社3年目の社員が成長した瞬間はどんなとき?
  • この会社で働くことが「面白い」と思える理由は?

答えがスムーズに出てこない場合もあると思いますが、それこそが“他社にはない自分たちらしさ”を掘り出すチャンスです。

ライバル分析と見せ方の工夫(TAMA WORKでの見せ方事例)

「うちは特別なことはやっていない」と感じる経営者の方でも、ライバルと比較してみると、実は多くの違いが見えてきます。実際にTAMA WORKでは、同じ「自動車整備業界」で3つの求人情報を掲載していますが、企業ごとの魅力や大切にしている価値観を丁寧に汲み取り、採用記事に落とし込んでいます。

たとえば――

さくらアネックスは、「車好きが輝ける」「輸入車に強いプロになれる」「挑戦が歓迎される社風」「会社負担で工具・通勤車支給」など、“好き”を仕事にして成長できる環境を前面に。

オートアロウでは、「仕事を通じて“人として成長したい”人を歓迎」――性格やスキルよりも“人間力”を育てる社風と、自分で考え行動できる温かい風土を伝えました。

NEXT STAGEは、「やりたいことに“光”を当て、挑戦の舞台を用意する会社」――社員一人ひとりの可能性を尊重し、働き方も事業も柔軟に広げるカルチャーを打ち出しています。

このように、“何を伝えるか”“どう伝えるか”によって、求職者の心に届くかどうかが決まります。だからこそ、採用メッセージは「差別化」の最前線なのです。

同じ業界であっても、それぞれの企業が持つ「らしさ」をどう言葉にするか。TAMA WORKでは、そうした採用メッセージの設計から丁寧に伴走しています。

求人票やページ構成に反映する具体的手順

差別化のヒントが見えてきたら、それをどのように採用コンテンツに落とし込むかが重要です。

【具体的な反映方法の例】

  • 求人票の冒頭に“らしさ”を語る一文を追加する
     ┗「私たちが大切にしているのは、現場での“人と人の対話”です」など
  • 社員インタビューに“気づきのストーリー”を盛り込む
     ┗「最初は戸惑ったが、今ではこの仕事に誇りを感じている」
  • 1日の流れや職場写真で“空気感”を見せる
     ┗ 制服姿や休憩中の様子なども有効

こうした工夫を積み重ねることで、「この会社、なんか気になるな」と思ってもらえるページになります。


まとめ:“この会社じゃないとダメ”と思わせる広報を

採用広報で重要なのは、自社らしさを「言葉と見せ方」で伝えることです。
それは、決して大げさな演出や目新しい制度ではなく、日々の仕事の中にある“価値”を丁寧に伝える姿勢にあります。「どこも同じように見える」と言われがちな中小企業だからこそ、“この会社じゃないとダメだ”と思ってもらえるような、本質的な差別化を採用広報に取り入れていきましょう。

TAMA WORKのご紹介

求人が「埋もれてしまう」時代だからこそ、自社だけの“伝え方”が重要です。
TAMA WORKでは、経営者の思いや働きやすい環境づくりなどを丁寧に引き出す取材記事や、採用サイト制作のご相談も承っています。
「うちの強みが分からない」「他社とどう違いを出せばいいか悩んでいる」
そんな方こそ、ぜひ一度お問い合わせください。
多摩エリアに根ざした採用支援を、私たちが一緒に考えていきます。

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