立川にオフィスを構えるストックファインは「IFA(独立系金融機関)」です。金融業のひとつとして2004年に生まれ、大銀行や大手証券会社とは異なるスタイルを取っています。特徴は地元密着型で、お金に関することを通じて市民の皆さんの「人生の伴走者」としてお役に立てることです。自由な働き方が可能で、子育て中のママさんもイキイキと働いている同社。創業メンバーの一人、藤井嵩大さんにお話を伺いました。
企業情報:株式会社Stock Fine
事業概要:金融
住 所: 東京都立川市錦町3-5-22 YAZAWA LUMBERビル5階
代表取締役: 松本 大樹
金融業界経験なしでもOK・女性も働きやすい「IFA」の現場とは?
ストックファインは2019年、3人の金融マンによって立ち上げられた「独立系金融機関」です。社内には、IFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる金融機関に所属しない資産運用アドバイザーが在籍します。仕事内容はファイナンシャルプランナーに似ていますが、ファイナンシャルプランナーが保険を扱うのと異なり、IFAは証券を扱います。
「日本国民一人ひとりが金融リテラシーを持ち運用する。これからは、お金にお金を稼いでもらう時代だ」。
ストックファインではこのような信念を持ち、顧客へ金融に関するアドバイスを行っています。内容は多岐に亘り、顧客のライフプランやニーズに合った長期の資産形成のために、金融商品等の選定・運用や各種制度の活用の提案・アドバイス、売買取引の支援を行います。
一般的に転勤がなく、お客様と長く付き合うことが特徴です。海外では「プライベートバンカー」と呼ばれ、顧客の人生の伴走者として末永くお付き合いする……そんな存在でもあります。
証券マンが転職しIFAとして働く事例が多いそうですが、ストックファインでは「営業経験はあるけど金融業界は未経験」という方も歓迎。
「IFAとしての業務知識を得るなかで、自分もお金について詳しくなりたい」そんな方にもおすすめしたい職種です。
自ら顧客を持ち、業務の予定を立てることができるため、仕事時間の融通が利くのもこの仕事の特徴。そのためストックファインでは子育て中のママさんも活躍中です。
設立のきっかけは「国民一人ひとりの金融リテラシーを高めたい」という思いから
ストックファインは前述したように2019年に松本大樹さん、藤井嵩大さん、堀内澄人さんの3人の証券マンによって設立されました。老後2000万円問題の顕在化や金融教育の義務化などの国民のお金に対する意識の高まりからIFAの引き合いが増えたこともあり、順調に成長、事業所は立川本社・新宿事業所・大阪事業所と3拠点を構えるまでになりました。
証券マンといえば「有名企業・高給取り」というイメージがあるかも知れません。しかしながら、その現場ではノルマ追求のため無理な営業活動を重ねてしまう人も……。
ストックファインの創業メンバー3人は、業界で働く中で、より良い働き方を求め起業を決めました。そのため「サラリーマン時代に自分たちがイヤだと思ったことは絶対にしない」そうです。
その思いは社名にも現れています。
ストックファインという社名の由来は「ストック=株」「ファイン=元気」、つまり「株で日本を元気にしたい」という意味があります。ここには創業メンバー3人が証券マンとして働く中で芽生えた思いが込められているのです。
証券会社は、株を売買する際の手数料が発生することで利益を得ています。証券会社に勤務している場合、社内で特定の銘柄を扱うよう指示があることが一般的です。一定額を達成させるため、時には上司が部下に多大なプレッシャーを与えることもしばしば。プレッシャーを受けた部下は、何とか数字を達成させようと顧客本位とは言い切れない営業活動に走ってしまうこともあります。
「これではいけない、本来的には国民一人一人の金融リテラシーを高めて、お金にお金を稼いでもらえるようなあり方を広めていくことが金融業に携わる者の本旨であるはず」
当時、証券会社での仕事に疑問を持っていた3人は、会社の都合が優先される現場ではなく、IFAという「独立」した金融機関のあり方に希望を見出しました。
会社都合のノルマがない現場で、顧客の人生の伴走者として資産運用を通じてお役に立てること。それは彼らにとって理想的な働き方でした。
2024年現在、地元のお客様を中心にストックファインの顧客は2,000件に上り、ライフプランや株式だけでなく、土地建物・車・美術骨とう品などの資産の相続相談を受けることも。お金に関することを一気通貫で引き受けられることから、お客様からの信頼が厚いのです。
加えて、ストックファインに在籍する方のほとんどが「地域のことを知りたい、地域の人に自分のことを知ってもらいたい」という思いから自身が担当する地域の経営者団体に所属しています。
「立川よいとまつりでは地域の子ども達のちょうちん絵付けを担当しました。地域の人々に喜んでもらえる活動はとても意義があると感じています」と藤井さんは話します。
地域に根差した存在になるために、在籍メンバーが自発的に努力を重ねています。
「雑談もあり」「子ども発熱時に在宅勤務」風通しの良い会社づくりのために
それでは藤井さんは、理想の働き方を実現するためにどのような現場づくりを心がけているのでしょうか?
例えば「ミスをしても責めない」こと。ミスは誰でも起こしてしまうものです。大事なのはなぜミスをしたのか、どうやったら防ぐことができるのかを突き止めることです。
ミスが起きた理由が「業務が溜まっていたから」であれば、第一に溜めさせてしまったのが問題なので、他の人に仕事を振るように提案するかも知れません。入力ミスがあれば、基本動作を確認し、ミスの起きにくい環境を一緒に考えます。そうではなく「実は友達とラインしてて……」というような状況だったとしたら、それは本人の怠慢です。しかし、そうであったとしても正直に伝えること。もう、過去には戻れないのですから。「正直に伝えて、謝れたらよし!」と藤井さんは話します。
そして、たとえミスを起こしてしまっても、従業員が気後れすることなく、反省・改善に向かうことができる雰囲気が職場にあること。そのために藤井さんは日頃からざっくばらんに話せる環境を作り、例えば午後3時に株取引が終わってからは雑談することもしばしば。時にはお菓子を食べたり、息抜きになることを意図的に取り入れているそうです。これも、藤井さんにしてみれば「サラリーマン時代にはできなかったこと」のひとつ。当時の社内は会話も少なく、息苦しかったそうです。
また、藤井さんは「家庭が一番」とも話します。そこで、子どもの急な発熱などで休まなければならない際はそちらを優先させることを推奨し、必要に応じて在宅勤務も可能にしています。営業マン本人がコロナウイルス感染症等で商談を欠勤しなければならない際、リスケが難しければ、他営業マンや役員が代わりに出向くこともあります。
ストックファインは創業者3名が「自分たちが会社をつくるなら、サラリーマン時代から180度転換させたい」という思いが発端であり、やりたかったことや理想を体現する「器」としての存在でもあります。創業者の理想の体現が結果的に働く人たちの満足度を高めているのでしょう。
なぜいまIFAに引き合いがあるのか? 気になる収入は?
ここまで、ストックファインという会社の成り立ちや職場環境についてお伝えしてきましたが、IFAの仕事の面白みはどんなところにあるのでしょうか? また、なぜいまIFAが求められているのでしょうか?
IFAは例えるなら、お金に関する「かかりつけ医」です。転勤がなく、顧客と長期的な付き合いができるからこそ、顧客やその家族の夢や目標などを叶えるために、そのゴールを具体化・明確化し、そこから逆算して資産形成を考えます。お客様の家族構成や将来に対する思いなども丁寧に聞きます。これが、IFAが「人生の伴走者」と呼ばれる所以です。
顧客対応をしていく中で、自分自身もお金に対する知識が付くのもこの仕事の魅力です。もちろん、一定の業界知識をインストールするまでは大変なこともあるでしょうが、ストックファインでは、入社した方に株の読み方や投資の基礎知識などを伝え、証券会社の新入社員研修に近いかたちで指導します。金融業界未経験の方、証券外務員1種資格を持っていない方は、3カ月間の使用期間中に仕事のかたわら勉強してもらい、資格取得を目指します。
ある程度知識が付きお客様対応も可能になってきたら、新規のお客様をおまかせします。特に現在、2024年1月から始まった新NISAをきっかけに投資に興味を持つ方が非常に増えています。日々、インターネットを通じて多くの方から問い合わせがあるため、これから入社される方にはそうしたお客様をおまかせします。
そもそも金融業界でIFAの存在が必要とされている背景には、証券のインターネット取引の増加が理由の一つに挙げられます。インターネットを通じて取引する場合、ユーザー自らがどの銘柄を買うか、いつ売るかなど自分の判断で決めなければならず、常に市場動向をチェックしなければなりません。そのため、運用にはある程度の知識が必要です。そこで登場するのがIFAです。投資初心者の方でも、インターネット取引を抵抗なく行えるよう、アドバイザーとしてIFAがその役を担います。
つまりIFAは、社会の金融リテラシーの高まりに伴い、必ず必要になってくる仕事なのです。
ストックファインでは現在正社員と業務委託契約の募集をしています。
転職を希望する方にとって、収入も気になるもの。IFAはその収入源を、顧客の証券取引で発生する手数料から得ています。ストックファインでは正社員の場合、基本給40万円~、また賞与はインセンティブ制で手数料をベースに明確に算出され、6月と12月にまとめて支払われます。「このやり方がわかりやすいしモチベーションにつながるから」と一般的なボーナス査定は設けていません。
「人生の伴走者」として顧客と二人三脚で投資を展開するIFAという存在。ストックファインで、ご自身の金融リテラシーを高めつつ将来設計をしながら、地域の皆さんの金融リテラシーも高める「社会的意義」のある仕事をしてみませんか。