“誰もがいいね!”と認め合える価値観を発信していきたい。 オリジナルデザインのウェアを作る、株式会社プラビジョンの始まりと、これからを聞く

「デザインの力を使って、社会に貢献したい」と日々奔走する企業、プラビジョン。始まりは自身が携わっていたスポーツ・ハンドボールの、プレーヤーたちからの声だったそうです。「求められた声に導かれるようにして自然と動き始めた」プラビジョンのストーリーについて迫っていきます。

この会社の特徴

●ハンドボールのウエアに特化したオリジナルアパレルブランド ●主体性を重んじる社風 ●20代の若手が活躍する勢いのある会社

株式会社 plavision

地域:昭島市

(記者:永見 薫)

「デザインの力を使って、社会に貢献したい」と日々奔走する企業、プラビジョン。始まりは自身が携わっていたスポーツ・ハンドボールの、プレーヤーたちからの声だったそうです。「求められた声に導かれるようにして自然と動き始めた」プラビジョンのストーリーについて迫っていきます。

企業情報:株式会社 plavision
事業概要:スポーツウェア制作販売・タウンユースアパレル制作・販売
住  所:東京都昭島市松原町
代表取締役:高橋宏季

目次

始まりは、ハンドボール活動に貢献したいという思いから

2015年4月27日に昭島市にて創業した、株式会社プラビジョン。現在はハンドボールプレーヤーのウェアやグッズをデザイン販売する「プラビジョン」事業とゴルフウェアの販売、そして衣料ブランド「マウントワークス」を展開しています。

なかでも「プラビジョン」は、同社のはじまりの一歩であった要の事業。オリジナルデザインを用いてOEM生産して販売をするほか、各団体のオーダーメイドにも応えています。

制作したハンドボールチームのユニフォームなどは、自社のECサイトやハンドボールの大会の現地で直接販売をしているそう。

「デザインはもちろんのこと、使い心地なども含めてハンドボーラーたちからの声を活かしながら制作しています。いつまでも長く愛してもらえるようなウエアを作っていきたいからです」と、プラビジョン代表の高橋宏季さんは話します。

ハンドボールウェアに特化した事業というのは珍しいかもしれません。実は高橋さんもハンドボールの選手のトレーニングウェアを制作することは想定していなかったのだとか。デザインの仕事を志す中で、実業団で活躍しているプレーヤーたちから「ウェアを作って欲しい」という声をもらうようになります。

自分ができることを生かして、プレーヤーの要望に少しずつ応えていく中で、ハンドボール選手へのニーズがあると確信し、もっと彼らの助けになりたいと思っていったそうです。

「実は自分も、元ハンドボールの選手です。大学を卒業してからは国体チームの強化選手として3年間つとめていました。その後、競技の道を退き、自分が幼いことから携わりたかったデザインの仕事を志すようになったのです。その中で、社会人まで続けてきたハンドボールの世界や、お世話になったたくさんの人たちにデザインで恩返しできたら嬉しいと感じるようになっていきました。自分には何ができるのだろう?と考えた時に、デザインと制作にて彼らの力になろうと思い至り、ハンドボールウェアの事業を展開し始めました」

デザインの力で “みんながいい”と思える価値観づくりをしたい

地道に事業として展開をしていく中で、プラビジョンにとどまらない、オリジナルアパレルの展開をしていきたいと、次の一歩を踏み出そうとします。しかしそこで新型コロナウイルスの流行が足かせとなります。

「本当は、2020年前後からオリジナルアパレルブランドも始めたいと計画をしていたのです。ですが、新型コロナウイルスの流行で、計画が完全に後ろ倒しになってしまいました。

コロナウイルスの流行で、プラビジョンを利用してくださるハンドボールの選手や大会、イベントは中止にせざるを無くなってしまいました。当然私たちも、イベントでの販売はできなくなってしまい……。選手の皆さんも協議ができないので、わたしたちのウェアの販売も需要が一気に下がりましたね。仕方のないことですが、耐え忍ぶ3年間でした」と高橋さんはふり返ります。

アフターコロナに近付いてきた2022年に、ゴルフウェアの販売を開始し、さらに2023年には、念願のオリジナルウェアブランドである「マウントワークス」を立ち上げようやく理想の事業展開をスタートできる状態になりました。

プラビジョン社は、スポーツウェア事業を目指していきたいのかというとそうではないそうです。新しく始まったばかりの「マウントワークス」は、老若男女誰でも着ることができる、タウンユースのユニセックスブランド。 街にちょっとお出かけする時にさらりと着こなせるデイリーにぴったりの洋服を生産しています。「わたしたちの入り口は、確かにスポーツブランドでしたが、一番大切にしていることはイラストやデザインなど、みんなの共通するコンテンツなのです。

こうした皆が“いい”と思うものを生み出し、みんながハッピーになるものづくりをしていきたいと、事業の幅を広げることを考えていました。

スポーツの世界って、勝ち負けの世界というイメージが強いですし、スポーツウェアはそのためのサポート事業という感じですが、誰でも、みんなが“互いに良いね”という価値観を共有できるものづくりをする企業でありたいなと思っています」 2023年現在は、根幹事業として「プラビジョン」ブランドに対しての知名度があり、その次にゴルフウエア、「マウントワークス」と続きます。

特に「マウントワークス」は、まだまだこれから販路を拡大していく道半ば。Youtube を用いてブランドの宣伝動画を配信したり、Instagram等のSNSにてリール動画やこまめな投稿にて告知をして、興味を持つ人を増やしているそうです。新しい顧客との出会いは未知数。これからの拡大していく未来を思うと楽しみですね。


それぞれができることを推進する自立した集団

本社を昭島市内に構えるプラビジョン社。ところで、スタッフの皆さんは日頃どのような仕事をしているのでしょうか。

社の人数は全部で6名(2023年11月現在)。20代から40代までの男女が日頃和やかに仕事をしています。

代表を務める高橋さんは主にウェアのデザインを担当。他のスタッフはウェアの販売や在庫管理、ECの運営やSNSの運用、経理を担うメンバーがいます。

本社はありますが、とはいえスタッフの皆さんは通勤はしません。それぞれができる場所で仕事をしている、完全リモートワークスタイルです。 

「プラビジョンでは、この時間にここへ出社しなければいけないという形ではありません。物理的な拘束はしていないのです。ですが、それぞれ責任をもち、成果を出してもらうスタイルです。自由と責任は表裏一体ですから」

給料も成果報酬方式。価値提供できるなら、それに見合った給料を支払います。 「良いエネルギー同士が相乗効果を生み出し、一緒に仕事したら日本一を目指せた!みたいなスタイルだと、みんな楽しいですよね。それに仕事を続けて年月を重ねていくと、家族形態も変わります。家族ができて、子どもが生まれたり、高齢化と共に今度は介護をすることも出てきます。

子どもが風邪をひいた、ご家族がケガしたとか、あるいは自分自身が倒れたとか。そういう時にも会社を休まずに自宅で仕事をしながら、家庭のことも大切にできる。こういう未来を見据えた働き方が必要だと思い、リモートワークスタイルにしています。当社は、事業スタイルとしても、パソコンさえあればどこでも仕事ができるのですから」

「デザインのチカラで人を笑顔にする」というような企業理念も良いとは思いますが、心の底に置いている合言葉として「その仕事で日本一に取れんの?」があるのだとか。

それほどに心をくだき、日々仕事にまい進するスタッフたち。この合言葉があれば、ちょっとひるんだ時、立ち止まった時、落ち込んだ時に、互いにふり返り、鼓舞しあうことができるのだそうです。

「自立したメンバー一人ひとりが、互いの方向を見ながら、自己責任で仕事を、日本一を目指そう!」みたいな方が楽しいから、と高橋さんは考えます。

会社を設立した当初、「自分がこうしよう、ああしよう」と、自分の考えに基づいてスタッフに指示をしていた高橋さん。しかし次第にメンバーからあらゆる意見が出てくるようになり、こうした意見を尊重するようになります。すると、事業が大きく変化していくことを体感したそうです。

「驚いたのは、新しいアイデアをどんどん出てくるようになったんです。そのことで事業のスピード感も生まれてきました。それまでは、失敗しないように自分から述べた内容で、スタッフには動いてもらっていましたが、考え方が変わりました。
それ以降は、一緒に失敗してもいいと思えるようになったんです。失敗を繰り返していくことで、会社の風通しも良くなるし、誰もが怖がらずにいろんなアイデアを出せるようになりますから」

先日も高橋さんの価値観、考え方に風穴を開けるような出来事があったそうです。

「ハンドボールの大会に販売店を出店しましたが、若手から『出店ブースで、イベントとして“ガチャガチャ”をやりたいです』という声があがったんです。我々40代からすると、その理由がよく分からず、『本当にそれやる意味ある?』『利益にはならないのでは?』という声もあって。でも、実際にやってみたら、現地でお客様を惹きつけていたし、販売ブースには行列ができて。よい販促効果となり、結果的に売上もアップしたんです。 

『本当にそれ必要なの?』という言葉で、若い世代のアイデアを摘まないようにしないと、と実感しましたね。目先の利益だけを求めるのではなく、“体験”の提供を通して、プラビジョンの名前を覚えてもらったり、この会社って面白そうだなと、ファンになってもらったり。そういうきっかけになれば良いのだと、気づかされました」


一緒に日本の頂点を目指して

そんなプラビジジョン社で働くスタッフの声を聞いてみましょう。

【桑原雅哉28歳/営業】
私はハンドボールを通して色んな人に出会い育ててもらいました。少しでもハンドボールに恩返しがしたいという思いでPLAVISIONで働いています。出勤はなく、出店などで全国各地を周り色々な人と出会い、ハンドボールを通してまだまだ私を成長させてくれる場だと思っています。

【斎藤大希:28歳/営業・事務】
私は現在PLAVISIONで大会等の会場販売と事務作業を主に担当としてやっています。
大会は月に1〜3つほどで全国各地を飛び回り、販売をしています。大会等がない期間は事務作業を少し手伝っておりますが、出社等はなく自分の時間を管理しながら仕事ができるため、趣味や娯楽に時間が取れ、心身ともに良い環境で仕事ができます。その分自分の役割である営業兼販売で成果が求められますが、Tシャツ等を買いに来ていただいたお客様や、先生方と知り合えたり、全国各地を見て回れたりとやりがいと楽しさが多い仕事・会社です。

【家田幹太:28歳/デザイナー】
PLAVISIONでの仕事は、未経験ながらデザイナーとして、簡単なデザインデータ作成から新作商品の考案など幅広い業務を行なっています。デザイナーとしてのスキルは未熟ですが日々、新しいアイデアを生み出し、それを形にする過程で自身のスキルを向上させています。また、社風としてアットホームで自由な雰囲気の中で失敗は恐れる必要がなく、むしろ学びとして受け入れられる挑戦しやすい環境があります。そしてチームワークが重視され、自分の意見を自由に表現できる環境があります。こうした環境があるPLAVISIONは、個人の成長に革新的な影響を与えます。自分のアイデンティティを発揮し、自己成長を遂げることができる、そんな魅力あふれる場所です。


現在、プラビジジョン社は、新たな事業を推進するために、新たな仲間を探しています。具体的には、イベント出店時に営業や販売をするスタッフ、ホームページやSNS等、販促ツールとして使用するためのデザインデータを作成するスタッフです。

これまで近しい経験をしてきた人にとっては、自分の考え方やアイデア、意見などを活かしながら自立して仕事をすることできる、魅力的な機会かもしれません。でも、髙橋さんは経験があることを最重視はしていないそう。やる気があれば、実績がなくてもぜひ挑戦してほしいと話します。

「自分が考えたこと、行動をしたことによって、お客様が幸せになる。それって私たちも、とても幸せなことですよね」

ただ作業をするのではなく、自分たちがいいと思って行動をしたことが成果となり、会社の売上もアップし、ひいては自分の給料もアップしていく。小さな組織だからこそ、働き方、考え方、仕事の仕方などが全てダイレクトに循環する仕組みなのでしょう。

デザインの力を通じて“みんながいい”と思える価値観づくりをするプラビジョン社。高橋さんは最後にこう話してくれました。

「一緒に日本一を目指したいという方にぜひわたしたちのもとへ来てほしいですね」


募集要項

企業名株式会社 plavision
地域昭島市
募集職種デザイナー・アシスタント・営業
業務内容Adobe製品を使ったデザイン製作・Illustratorを使ったアシスタント作業・各種イベントでの出店スタッフ
応募条件・歓迎スキルIllustratorの基本スキル・人との会話や営業職に苦手意識がないこと
求める人物像●デザインやものづくりが好きな人 ●明るく前向きに仕事に取り組くめる人 ●新しいことに挑戦する意欲がる人
雇用形態正社員・業務委託・アルバイト(スキル等によって要相談)
給与月給25万円(※能力・経験等を考慮のうえ優遇)
休日休暇デザイナー・アシスタントは、土日祝日・夏季・年末年始 営業とイベントスタッフは、出店業務が中心になるので不定休
待遇・福利厚生昇給あり、賞与あり 社会保険(雇用、労災、健康、厚生年金)
勤務地・最寄駅本社昭島市 最寄り拝島駅 基本出社はありません。リモートワークです。直接会うのは年に1回あるかないかです。
選考の流れメール・LINE・DM等でご連絡ください。【1次選考合格】→【面接・ヒアリング】→採用・不採用を連絡させていただきます。
その他公式LINE:@plavision
公式サイトhttps://www.plavision.com/
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