梅澤朗広の採用SDGs #3

このたび、TAMA WORK でブログを執筆させていただくことになりました、SDGusサポーターズ株式会社の梅澤朗広と申します。弊社はSDGsの普及と実践を通じて、持続可能な社会の実現に向けたサポートをしています。

このブログでは、経営とSDGsに関する情報をお届けして参りますので、少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。

この会社の特徴

「梅澤朗広の採用SDGs」第3回目は、自社の取り組みや想いをSDGsの17のゴールに紐づけて発信するために抑えておきたいポイントについてご紹介していきます!

前回は就職活動において、求職者に自社の取り組みや想いを分かりやすく伝えるためのアイコンがSDGsであるとお伝えしました。今回は、自社の取り組みや想いをSDGsの17のゴールに紐づけて発信する際に抑えておきたいポイントをご紹介します。
目次

SDGsには1.0から4.0まである

世界中の国や企業、市民が持続可能な社会を築いていくために取り組む17のゴール。その17のゴールから取り組むことができること、既に取り組んでいることを洗い出すのがSDGs1.0です。SDGsの前身であるMDGsより改善点として、「一部の国や団体」だけでなく、世界中の様々な国や地域、団体、企業など多くの人を巻き込んでいこうとなったのがSDGs。まずはSDGsを多くの人に理解してもらい、取り組みへの第一歩を踏み出してもらうために、国連はSDGsのロゴを商用以外での使用を許可することや、企業がSDGsの推進を宣言するにあたり、事前の申請と審査が必要なISOとは異なり、国連などの審査を必要としないなど、普及しやすいように努めてきました。

その結果、広く普及していった一方で、宣言と実態が伴わない「SDGsウオッシュ」と批判されるケースも出てきました。

しかし、SDGsの本質はSDGsの推進を宣言して終わりではなく、目標達成のためにどのように行動するかにあります。このままでは達成が難しい場合、目標から逆算して行動をどのように変革(トランスフォーメーション)していくかを考え、実行に移すことが重要です。

例えば「1貧困をなくそう」のターゲット1.1にて「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」とありますが、「終わらせる」ということはつまり0にするということであり、高い目標が設定されています。しかし、新型コロナウィルス感染症により、極度の貧困状態にある人々の数が5億8,100万人と予測していたものが、6億5,700万人に増加し、目標達成が厳しい状況となっています。



国際連合広報センター 持続可能な開発目標(SDGs)報告2022より

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_report/sdgs_report_2022

「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」を達成するために、貧困への対策だけでなく健康や福祉、気候変動へのアプローチなど複合的に取り組むことで、やり方を変えて軌道修正を進めています。

企業においても、SDGsの取り組みを発信して終わりではなく、そこからスタートし、社会課題を解決するビジネスへと改善していくことで、これからも社会に必要とされる企業であり続けることが重要です。改善のためには、社内外で必要なパートナー(理念に共感する仲間)と組んで仕組み化を進めることが本質だと考えます。

改善を進めるうえで、日本には近江商人の「三方良し」という考え方があります。これにSDGs目線の「未来、地球、作り手」を加えた「六方良し」で捉えると、より馴染みやすいのではないでしょうか。SDGs2.0の改善に取り組むことによる経営上のメリットについては、今回では文字数が足りないため、次回以降に詳しくご紹介して参ります。

自社の取り組みや想いをSDGsの17のゴールに紐づけて発信するために抑えておきたいポイント

TAMA WORKにて掲載されている採用定着士の高木先生の記事では「当社にマッチする欲しい人材を集めること」、ブランドデザイナーのホーリーさんの記事では「全社員が共有できる理念」が重要であると紹介されています。SDGsと採用を考えるうえで、まさしくこの2つの考え方が重要であり、SDGs4.0に必要なパートナー(理念に共感する仲間)と組んで仕組み化することにもつながります。

そこで、私がセミナーでお伝えさせていただいているのが、サイモン・シネック氏が提唱した「ゴールデンサークル理論」です。


自社のビジネスによって持続可能な社会を共に創り上げていくパートナーとは、お互いの長所をかけあわせて、課題や困難を乗り越えていく道のりがあります。そこにはビジネスとして持続可能な体制を整え、利益を上げるという「ソロバン」と、企業理念やビジネスに取り組む想いである「ロマン」があり、その想いを伝えて共感を呼ぶことが必要です。

その共感を呼ぶためには、なぜ自分がやるのかという理念や想いを定めて、そこからどのように、何を、の順で伝えることが有効だという理論です。

ぜひ理念や想いを発信していきましょう。

それが消費者のファンづくりや事業を進める仲間(採用)、社内を一つにまとめるといった効果に繋がっていくはずです。

プロフィール

梅澤 朗広

SDGusサポーターズ株式会社 代表取締役
日本JC公認SDGsアンバサダー
FC NossA八王子 アドバイザリーボード

大切にしている価値観:感謝・貢献・共創
野村證券、東京ヴェルディを経て2019年にSDGusサポーターズ株式会社を設立。SDGsの「持続可能な社会の実現」「誰一人とりのこさない」の理念に共感し、企業に対してCSV(共通価値の創造)の観点で事業活動と社会活動の両立に向けた経営サポートをおこなっています。SDGsと自社の活動に対する理解を深めてアクションを考えるワークショップや、様々なパートナーと連携して営業・広報・採用のサポートをおこなっています。

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