梅澤朗広の採用SDGs #2

このたび、TAMA WORK でブログを執筆させていただくことになりました、SDGusサポーターズ株式会社の梅澤朗広と申します。弊社はSDGsの普及と実践を通じて、持続可能な社会の実現に向けたサポートをしています。

このブログでは、経営とSDGsに関する情報をお届けして参りますので、少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。

この会社の特徴

「梅澤朗広の採用SDGs」第2回目は、就職活動における大学生の意識の変化についてご紹介していきます!
目次

学生の生の声

先日、一般社団法人八王子青年会議所の事業「学生×企業 第3回 はちおうじインターンシップ説明会」にブース出展しました。

八王子市には21の大学・高専があり、約9万人の学生が学んでいます。しかし、卒業して八王子の企業に就職する率が低いことから、学生に市内企業の魅力を伝えていこうという目的で、今回で3回目の開催となります。

学生は働くことについて講演を聞いた後、興味のある企業ブースを選んで話を聞き、インターン先の希望を挙げるという流れで進みます。私は来場された学生に弊社のプレゼンをしたのですが、担当者に聞くと弊社が一番人気で、確かに説明を聞く学生の列が途切れませんでした。学生に一人ずつ、「SDGsを知っているか?」と聞いたところ、全員が知っているとの回答でした。さらに興味のあるゴールの有無を聞くと、半数以上が有ると回答しました。

有ると回答した学生からは、「ゼミで貧困を無くす活動をしていて、仕事でもそれを活かせないかを考えて就職活動をしている」「企業に入ったら、プラスチックや過剰包装をなくすことで資源を守っていくことを提案したい」など、具体的に興味の持つゴールと取り組みたい内容を語っていた姿が印象的でした。

学習指導要領にて、持続可能な社会の創り手を育てていこうと定められています。学生がこれまでに学校で学んできたことを社会でどのように生かすかという意識が顕著になってきていると感じました。

株式会社ディスコのキャリタスリサーチの調査においても、就職先を決めた理由としても建築物に屋上緑化や壁面緑化などを行うことで街に緑を増やして、地球温暖化などに防止に貢献したい。食品ロスを減らしたいなど、学生はただ会社に就職するだけではなくて、その会社に入ってどんな仕事をすることで、SDGsの達成に貢献したいかということまで具体的に考えているというアンケート結果が出ました。

中小企業こそ活かしたいSDGs

採用において学生の意識が変わってきていることを捉えておく必要があります。昔であれば、良い学校に入って良い会社に入りなさいと言われたように、大企業であることや福利厚生が良いこと。給料が高いことを主な条件として就職先を選んでいました。しかし、時代によって人の意識は変化していきます。大企業が有利であった時代から、自社の事業の社会的意義や企業理念を発信して共感してもらうことで採用していく。中小企業においても採用の機会が広がっています。

経営者として、自分がどのような思いで事業を行っているのか。そして、どのような想いで社会より良くしていきたいと思っているのか。その想いを発信していくことが重要だと考えます。 その想いを学生にわかりやすく、アイコンとして伝えやすいツールがSDGsです。自社の取り組みや想いがSDGsのどのゴールに該当するのかを発信していくことが経営にSDGs目線を取り入れていく第一段階になります。

企業の取り組みや想いをSDGsのゴールに紐づける

ここからは、自社の取り組みや想いをSDGsのゴールに紐づけて発信して採用に活かした事例を紹介していきます。

デイサービスを運営している法人では、「介護=ブラック」というイメージがあり、介護士の採用に苦戦していました。ただし、働きやすい職場づくりを進めていたことから、働いている従業員の満足度は高く、アンケートをとってみたところ「おじいちゃん、おばあちゃんと関わるのが大好き」と答える人が多いことが分かりました。また、利用者の方もデイサービスの雰囲気が明るく、介護士がイキイキと働いていることから満足度が高いという状況でした。

これを可視化し、発信していくことが重要だと捉え、福祉への想い、働きやすい職場など当たり前のことでもSDGsのゴールに紐づけてホームページや地域紙で発信していったところ、入所希望者だけでなく就職希望者も増加する結果となりました。

食品製造をしている法人では、食品ロス削減を求める社会の要請を経営者は認識していながらも、社内の業務に落とし込めていない状況でした。まずは、従業員に「もったいない」の意識を浸透させることから始めました。また、SDGsを学ぶカードゲームを実施し、一人一人にSDGsに取り組む理由を自分事化させ、従業員から積極的に食品ロスへ取り組むアイデアが出るようになりました。この取り組みをSDGsのゴールに紐づけて、自社のウェブサイトで発信を続けています。

金型製作の法人では、従業員の高齢化が進むことから将来的な事業の存続を考えて、働く人材を確保していくことが重要だと認識していました。その中で、SDGsのゴールからできることを捉えて、業務のマニュアル化やクラウド化により、時間や場所、言語の制約を緩和していく施策を実施しました。その結果、より多様な人材を採用・活躍できる環境となりました。

産業廃棄物処理の法人では、自社の事業とSDGsのゴールを紐づけるワークショップをおこない、改善活動として廃棄物を処理するだけでなく、回収・再利用にも取り組みを始めました。従業員の意識もSDGsへの取り組みに前向きになったことから、県のSDGs企業登録制度に登録し、地元メディアなどにも注目される企業となってきています。

これらの企業は何か特別なことをしているのではなく、これまで取り組んできたことをSDGsのゴールに紐づける、SDGsのゴールから自社が取り組めそうなことを一歩ずつ取り組んでみることから始めています。

自社の事業や理念に共感する学生を採用していくために、まずは自社の取り組みがSDGsのどのゴールに該当するかから始めてみませんか!?

プロフィール

梅澤 朗広

SDGusサポーターズ株式会社 代表取締役
日本JC公認SDGsアンバサダー
FC NossA八王子 アドバイザリーボード

大切にしている価値観:感謝・貢献・共創
野村證券、東京ヴェルディを経て2019年にSDGusサポーターズ株式会社を設立。SDGsの「持続可能な社会の実現」「誰一人とりのこさない」の理念に共感し、企業に対してCSV(共通価値の創造)の観点で事業活動と社会活動の両立に向けた経営サポートをおこなっています。SDGsと自社の活動に対する理解を深めてアクションを考えるワークショップや、様々なパートナーと連携して営業・広報・採用のサポートをおこなっています。

SDGsについて興味を持っている・相談したいなど、ぜひコチラにお気軽にお問合せください。

募集要項