「採用定着士」高木厚博の欲しい人材が集まる!中小企業の中途採用成功術 #1

<第1回> 中途採用の基礎知識

この会社の特徴

TAMA WORKをご覧の皆さん、はじめまして。採用定着士/社会保険労務士の高木です。

「採用と定着で中小企業の発展を支援する」をミッションとして、多摩地域を中心とした中小企業のサポートをさせていただいております。

このブログでは「欲しい人材が集まる!中小企業の中途採用成功術」と題して、
「求人を出しても応募が来ない・・・」
「応募はあるけど、いい人材が来ない・・・」
「入社したけど、すぐ辞めてしまった・・・」
といった人材確保にお悩みを持つ中小企業経営者、採用担当者の皆さんに役立つ内容を連載でお届けします。

1回目の今回は「中途採用の基礎知識」についてお伝えします。

目次

はじめに

中小企業が成長するためには、自社に適した人材を確保することが必要不可欠です。しかし、少子高齢化により、日本の労働人口は減少しており、特に若手の採用が難しくなっています。今までと同じような採用活動を続けていては、人材を確保できず、場合によっては事業の縮小を余儀なくされることもあります。企業が求職者(仕事を探している人)を選ぶ時代ではなく、求職者が企業を選ぶ時代に変わっています。まずは、この点を認識したうえで、採用活動を行うことが重要です。

中小企業では中途採用を活用することが一般的です。中途採用と新卒採用は異なる役割を果たし、それぞれにメリットとデメリットがあります。中途採用と新卒採用の違いを確認したうえで、中途採用における基本的なプロセスについてお伝えします。

1.中途採用と新卒採用の違い

中途採用とは、主に経験者を対象とし、即戦力として期待される人材を求める採用方法です。多くの場合、特定の職務経験や業界知識を持つ候補者が対象となります。比較的短期間での育成が可能な職種では、社会人経験のある未経験者を採用する場合もあります。

一方、新卒採用は学生を対象に行われ、主に総合的なポテンシャル(潜在能力)や長期的な育成を前提とした採用方法です。

2.中途採用、新卒採用のメリット・デメリット

 中途採用、新卒採用どちらにもメリットとデメリットの両面があります。

 【メリット】
・中途採用のメリット
中途採用のメリットは、即戦力の確保です。経験者採用の場合は、短期間での成果を期待できます。また、他の企業や業界で培われた知識や技術をもたらしてくれるので、自社のレベルアップにもつながります。

・新卒採用のメリット
他社の色がついていないため、自社の企業文化に根ざす人材を育てることが可能です。給与面では、中途採用に比べ、比較的低く抑えることが出来ます。 

 【デメリット】
・中途採用のデメリット
新卒と比較して給与面が高くなることが多いです。特に職務経験が豊富な人材を採用する場合は、自社の給与水準より高い給与を求められることもあります。また、他社での経験をベースに行動するため、自社の企業文化やチームの雰囲気になじめない場合があります。

・新卒採用のデメリット
採用にかかるコストです。一般的には中途採用に比べコストが高くつきます。ある調査では新卒採用の総コストの平均は300万円前後という結果も出ています。また、戦力となるまでの育成の時間とコストもかかります。ポテンシャル(潜在能力)を見極めるのはむずかしく、期待した能力を発揮してくれない場合もあります。

中途採用、新卒採用それぞれのメリット、デメリットを検討して、自社の経営戦略に沿った採用計画を立ててください。

3.中途採用の採用プロセス

中途採用は一般的に次の流れで進めます。

①採用ニーズの特定
どの職種にどのような人材が必要かを明確にします。

②募集条件の決定
給与などの待遇や労働時間・休日などの労働条件を決定します。

③効果的な求人媒体の選定
①を踏まえ、適切な求人媒体を選定します。

④効果的な求人原稿の作成
わかりやすく具体的に職務内容を伝える内容にするとともに、自社の求める人材像を明確に伝えることで適切な応募者をひきつけます。

⑤応募者へのアプローチ
自社の求人への応募者に対し、次のステップに進んでもらうよう、スピーディにアプローチします。

⑥選考
面接や書類選考等で応募者の資質を見極め、職務適性や自社の企業文化への適合性を評価します。求職者から自社を選んでもらえるよう、良い印象を持ってもらうことも重要です。

⑦内定
最適な候補者を速やかに選定し、魅力的な条件で採用内定を通知します。

それぞれのプロセスで、複数の担当者が対応することになりますが、大切なことは一貫性を持って応募者に対応するということです。そのためには求める人材像をできるだけ具体的にし、共有しておく必要があります。

終わりに

中途採用は中小企業にとって、成長のための重要なステップです。適切に採用プロセスを設計することで、応募者を増やし、自社に合った人材を採用することにつながります。

人材の定着は「自社に合った人材を採用する(=自社に合わない人材は採用しない)」ということから始まります。

今後のブログでは、今回お伝えした中途採用の各ステップに焦点を当て、具体的な情報を提供していきます。

プロフィール

社労士事務所CRAFT 代表
採用定着士/特定社会保険労務士 高木 厚博(たかぎ あつひろ)
1974年大阪生まれ。私立清風高校、関西大学法学部卒業。大手外食企業にて、店舗管理等を経験。

退職後バイトをしながら試験勉強をし、社会保険労務士試験合格。地域最大級の社労士事務所に勤務。約15年勤務したのち2019年11月独立開業。顧問先企業の人事・労務の課題解決に取り組む一方、「採用と定着で中小企業の発展を支援する」をミッションに、採用支援、賃金制度・評価制度構築、「パワハラ予防研修」や「承認力向上研修」などの社内研修で中小企業の社員の定着・育成を支援している。

金融機関、商工会議所主催セミナーなど講演実績多数。パワハラ予防士。承認ファシリテーター。

著書「うちはいい会社です!と社員から言われる就業規則25のチェックポイント」(共著、泉文堂)。
NHK総合テレビ「おはよう日本」『103万の壁 企業の足かせ』出演。
好きな飲み物:よなよなエール 好きな食べ物:天下一品こってり

【連絡先】

〒206-0002 東京都多摩市一ノ宮1-26-7 ラミアール聖蹟508

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