ホーリーの選ばれるブランディング #7

毎月第4週の木曜日に発信

この会社の特徴

みなさん、こんにちは。
ブランドデザイナーのホーリーです。
グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートして約30年。
主に企業の広告制作に従事してきました。
2014年にブランディングと出会い、その「伝わる威力」に魅了され、その日からブランディングについての探求をはじめて今年で10年目となりました。
大げさな自己紹介をしましたが、とくに研究者というわけではありません。
現在は、企業の「らしさ」を磨いて、デザインで「よりよく」伝える、ブランドデザイナーとして企業の想いをお客さまへ伝えるお手伝いをしています。

今回は、自社のブランドづくりの根幹となる「強み」についてお話します。
あなたは『自社の「強み」はなんですか?』という問いに、明確に答えられるでしょうか?もしかしたら経営者のみなさんは、いろんな場面で同じような質問を受けているかも知れません。そこであなたは本当に自社の「強み」が説明できているでしょうか?実は意外と正しく認識できていない経営者さんが多いんです。

意外と勘違いしている自社の「強み」

自社の「強み」は?と聞かれて答えている内容が単なる事実だったり、「強み」と思っている特長が、実は他社も同じような特長を持っていたり……。私も仕事柄、中小企業の経営者さんや個人事業主さんに同じ質問をすることがありますが、いろいろ話しを聞いていくうちに『御社の「強み」はそこではなく、実はこっちなんじゃないですか?』という場面に多々遭遇します。
さらに話を聞いていくと、経営者や従業員のみなさんが普段当たり前に感じている技術や活動にこそ、その企業の「強み」が存在していることが往々にしてあります。
自社の「強み」を思い込みで認識したまま、客観的視点で確認せずに正しく認識できていない企業が実は多いのです。


ここでどんな勘違いが多いか、今流行のChatGPTに聞いてみました。
以下、ChatGPTの3つの解答です。

1. 「高品質な製品」が自社の強みだと思っているが、他社も同じ品質を提供している

経営者は自社の製品が「高品質」であることを「強み」にしている場合がありますが、実際には競合も同じように高品質な製品を提供していることが多いです。高品質は今や当たり前になっていることも多く、お客様にとってはそれだけでは「強み」として感じにくいことがあります。

2. 「長年の経験と歴史」が強みだと思っているが、顧客にとっては魅力的でない

長年の経験や会社の歴史があることを「強み」としてアピールする企業は多いですが、それが必ずしもお客様にとってのメリットと感じられているわけではありません。特に新規顧客や若年層の顧客にとっては、経験や歴史よりも、今どれだけ価値を提供できるかが重視されます。

3. 「地域密着型」が強みだと思っているが、差別化できていない

中小企業は「地域密着型」を強みとしてアピールすることが多いですが、他の多くの企業も同じ地域で活動しているため、それだけでは差別化が難しい場合があります。特に、地域密着だけを売りにしていると、単なる地元の企業という印象しか与えられず、他社との差異が生まれません。

どうやって自社の強みを把握すれば良い?

いかがでしょうか?みなさんは、自社の「強み」を正しく認識できているでしょうか?実は先日お話を聞いた経営者さんも、同じような事をお話される方がいらっしゃいました。それはまさに『弊社の「強み」は創業100年の歴史です!』とおっしゃいました。たしかに長く会社が続いている事実は素晴らしいことなのですが、その本質に気づけていなかったり、今現在の顧客にどんな価値を提供できているかまでは考えられていなかったのです。

自社(自身)のことほど客観的な視点が持てず、「強み」を市場に打ち出せていない企業は少なくありません。では、どうやって自社の「強み」を把握すれば良いでしょうか?みなさんも一度は聞いたことがあるかも知れないほどメジャーな方法があります。それは「3C分析」というマーケティングのフレームワークです。詳しい説明はまた別の回にお話しますが、Company(自社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)という3つの視点から分析するフレームワークです。

ここで重要なのは、自社の特長が顧客にとってどんな価値があるのか?その特長は競合と比較して優れているか?という視点を持って検証することが大切です。また既存の顧客に自社の何を評価しているかを尋ねることも客観的な視点を持つ重要な手段です。アンケートなどで顧客のフィードバックを集め、どんな部分に魅力を感じているかを確認してみましょう。

いかがでしょうか?自社のことは自分たちが一番良く知っている!と思いがちですが、「強み」を把握し市場に打ち出すのは簡単なようで、実はなかなか奥が深いと感じています。ですが、しっかりそのポイントを押さえられれば、看板商品やサービスとなり事業を推進するコアとなってくれるはずです。

つづく

プロフィール

Branding & Design TOYPLOT 代表
ブランドデザイナー ホーリー 
1974年生まれ、大阪府出身。
デザインの専門学校を卒業後、数社の広告制作プロダクション勤務を経て、2010年3月独立。

TOYPLOTでは、企業のブランディング及び広告・デザイン制作のご依頼をいただいて活動しています。
これまで多くの広告制作に従事してきましたが、その過程でデザインだけでは解決できなかった課題も少なからずありました。制作したデザインで、クライアントの“想い”や“魅力”をお客さまに伝えきれているのか?と、もやもやとした思いを抱えていた時に出会ったのがブランディングでした。
これまで培ってきたデザインの経験とブランディングという戦略を武器に、“Branding & Design” で、顧客の成長とファンづくりをお手伝いします。

・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 トレーナー資格取得
・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 1級資格取得
・ 一般社団法人ブランド・プランナー協会 2級資格取得
・ 公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員

《 ブランディング・サービス 》
・企業のブランドストーリーをカタチに 「ものがたりブランディング®」
・ブランディング入門サービス「3ステップ・ミニマム ブランディング」
・ブランディング講座(入門コース/ベーシックコース)開催
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