ホーリーの選ばれるブランディング #1

みなさん、はじめまして。ブランドデザイナーのホーリーです。グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートして約30年。主に企業の広告制作に従事してきました。2014年にブランディングと出会い、その「伝わる威力」に魅了され […]

この会社の特徴

みなさん、はじめまして。
ブランドデザイナーのホーリーです。
グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートして約30年。
主に企業の広告制作に従事してきました。
2014年にブランディングと出会い、その「伝わる威力」に魅了され、その日からブランディングについての探求をはじめて今年で10年目となりました。
大げさな自己紹介をしましたが、とくに研究者というわけではありません。
現在は、企業の「らしさ」を磨いて、デザインで「よりよく」伝える、ブランドデザイナーとして企業の想いをお客さまへ伝えるお手伝いをしています。
目次

そもそもブランディングって何?

ブランディングって聞いたことはあるけど、何をするのか「よく分からない?」という方も多いと思います。実はブランディングの定義は様々で、○○○ブランディングなど扱う領域も広く多岐に渡り、その全貌や実態がつかみにくくなっています。その辺りが「よく分からない?」要因になっているのかもしれません。

まず知って欲しいことは、ブランディングには大きく分けてふたつの種類があるということ。ひとつは、世の中に向けて自社の想いや考え方、提供する価値などを発信する「アウターブランディング(エクスターナルブランディングともいう)」。そしてもうひとつは、社内(社員や協力会社など)に向けそれらを共有する「インナーブランディング(インターナルブランディングともいう)」です。

どちらも、自分たちが事業や商売をする上で大切にしている想い(理念など)、製品やサービスを通して世の中に提供している価値などを、相手(お客様または社員)に伝えることで自分たちがどんな企業なのかを知ってもらう活動といえます。

まずは、自分たちが大切にしている想いや価値観を明確にして、社員の共感を得ることで自社のブランド価値向上を目指す「インナーブランディング」についてお話していきたと思います。

そもそもブランドって何?

ブランドについて大まかに説明すると、ブランドとは「お客さまにどういうイメージを持たれているか」つまり「みんなが持つイメージの集合体」と言い換えることができます。

例えば、あなたはルイ・ヴィトンやエルメスにどんなイメージをお持ちですか?ほとんどの人は「高級、高品質、伝統的、ラグジュアリー、セレブの持ち物」などがパッと思い浮かぶと思います。また牛丼の吉野屋はどうでしょう?「価格が安い、提供時間が早い、丼物で食べやすい、庶民の食べ物」などのイメージを思い浮かべると思います。

このように、お客様が企業や製品・サービスに抱くイメージこそが「ブランド」の正体(ブランドイメージ)と言えるのです。企業は世の中に出来る限り自分たちが良いブランドとして、知ってもらう為の活動を行う必要があります。その活動の全てがブランディングなのです。

しかし、自分たち企業側が思い描く自社のイメージとお客様が思い描く企業のイメージが、いつも一致しているとは限りません。ましてやほとんどの中小企業や製品・サービスは、その存在すら知られていません。なのでブランディングは、まずはお客様に自分たちの存在を知ってもらうことからスタートし、そして企業側とお客様のブランドに対するイメージを一致させていかなければなりません。

様々な広告やSNSでの発信、売り場や接客、アフターフォローなど、お客様に自分たちの存在を知ってもらう活動全般をアウターブランディングといいます。そして、その知ってもらう活動をより強いメッセージにするために必要なのが、社内の意思を統一するインナーブランディングなのです。

先に社内の意思統一が必要

ブランディングで大事なことのひとつが「一貫性」です。
例えば、食品メーカーの社員が自社の製品を評価した時に、社員Aさんは「美味しくておすすめ」と感じている。社員Bさんは「健康に良さそうなのでおすすめ」と感じている。社員Cさんは「子供が食べやすくておすすめ」と感じている。
共にお客様にオススメしたい製品だと感じていても、このままだとその良さを伝えるポイントに個人差が生まれてしまっています。このままだと企業が発信するメッセージにもブレが生じて「一貫性」が損なわれてしまいます。

同じようなことが市場で起きて売り場が混乱しないように、まずは社内で製品・サービスの価値を統一し共通の認識を持って、お客様に「一貫性」のある強いメッセージとして伝えることがブランディングには求められます。
また近年では、製品価値と同じく理念やパーパス(存在意義)といった企業の考え方の共有も重要視されています。

予断ですが、今の時代はどんな理念の企業がつくった製品・サービスなのかも選ばれる大きな理由になっています。同じ考えや価値観を持つ企業を応援する人たちをファンと呼び、その育成に力を入れる戦略を実践している企業も存在します。
有名な事例では、“おいしい”と”環境に良い”を両立するナチュラルミネラルウォーター「い・ろ・は・す」という天然水ブランドです。環境に配慮したパッケージなどで大きな話題を呼び、今日では確固たる天然水ブランドを築きあげました。

つまりインナーブランディングとは、社内の意思を統一するための活動であり、社外へ強いメッセージを発信するために、社員の想いのベクトルを合わせる大事な活動でもあるのです。

つづく

募集要項