元・熱血高校球児、現在は二刀流エンジニア! 世の中の“当たり前”に疑問を持ちFA機器で生産現場の人手不足を救う技術者集団

エムシームで扱うのは、工場の自動化を担うFA(Factory Automation)機器です。生産ラインを自動化し、効率アップ・コストカットを実現する仕組みを提案します。森田周一さんは電気分野・機械分野ともに精通したベテランエンジニア。森田さんはお客様の要望を聞き実現可能な施策を提案し、それを叶える機械をCADで設計、制御盤の制作もします。なんと森田さんは元・高校球児。専門性の高いこの分野で、どのようにしてエンジニアとしての技術を身に着けたのか。森田さんのこれまでの足跡を伺います。また、人手不足が叫ばれる中多くの企業から引き合いがあるFA機器業界についてもお伝えしています。

この会社の特徴

●成長が見込める業界 ●ハイスキル社長 ●機械に話しかけちゃう人歓迎

M Seem

地域:青梅市

(記者:まえはら あさよ)

エムシームで扱うのは、工場等で製造の自動化を担うFA(Factory Automation)機器です。代表の森田周一さんは電気分野・機械分野ともに精通したベテランエンジニア。お客様の要望を聞き実現可能な施策を提案し、それを叶える機械をCADで設計、制御盤の製作もします。そんな森田さんは元・高校球児。専門性の高いこの分野で、どのようにしてエンジニアとしての技術を身に着けたのでしょうか。また、人手不足が叫ばれる中、多くの企業から引き合いがあるFA機器業界についてもお伝えしています。

企業情報:M Seem
事業概要:FA機器の設計・製作・保守メンテナンス
住  所:青梅市
代  表:森田 周一

人手不足に絶対不可欠! 工場の省人化・コスト削減を実現するFA機器

製造の自動化を担うFA機器には生産ラインを全て自動化する大規模なものから、人間の作業を補助する半自動装置など様々な種類があります。森田さんによると「簡単に言えば、つかんで、持ち上げて、放す、を機械を使って自動化する」ものなのだそうです。

企業が利益を追求するためには、工場の省人化やコスト削減が挙げられます。FA機器を導入することで「品質の向上・作業効率化・人件費の削減・人為的ミスの削減」を実現できるため、特に人手不足が叫ばれる昨今、FA機器の需要は引く手あまたと言っても過言ではないでしょう。しかしながら、FA機器は現場の細かい要求に応えなければならないためほとんどの場合が「オーダーメイド」となります。取引先からの要望を吸い上げ、求める機能を持った機械をCADを使って設計し、電気系の制御盤を設計する。エムシームではこれらの業務を一環して行います。

現在エムシームには多くの企業から引き合いがありますが、人材に限りがあり依頼を断ることもしばしば。今回の採用には、そのような依頼に対応すべく、人材を育てていきたいという背景があります。

「めんどくさい・不便」がお金になる

FA機器を導入すると、生産現場にとってどのようなメリットがあるのか、森田さんは具体的に話してくれました。

「例えばある工場で月給20万円のスタッフが5人で取り掛かっている作業があるとします。何も手を打たなければ経営者は20万円×5人分の給料を毎月毎月、ずっと払い続けます。人を使うというのはそういうことですよね。そこに、機械を入れたとします。一回機械を入れたら人を使わずに済むため、スタッフへの支払いが要らない、または低減されます。

休みの日も会社に来てやって、なんていうこともなくなるし、残業をお願いしても機械なら文句は言わない。機械のいいところはそういうところです。エムシームがやっているのはお客さんの道具作りのお手伝い。めんどくさいこと、お客さんの不便を解消することがお金になる。」

前述したようにエムシームでは顧客企業の生産体制を熟知し、顧客がどんな機械を入れたら仕事がしやすくなるか、コストカットにつながるかを考え、提案し、設計に落とし込み、機械の製作まで行います。それは「装置メーカーを目指している」から。じっさい、現在の森田さんの仕事ぶりを伺うと「コンサルタント」と言っても過言ではないでしょう。

また、エムシームはオリジナル機器も製作します。代表的なものは「鶏肉カット機」。給食センターで導入されており、通常なら作業者4~5人程度を要する仕事量を機械がこなします。

世の中の「ふつう」に疑問を持ち続けたら、他人の「スゴイ」が当たり前になった

コンサルタント的に動き、設計から製作まで手がける。ひとことで言えばスーパーマンのような存在の森田さん。いかにしてこのようなスキルを身に着けたのでしょうか? 

小さい頃から根っからのメカ好き少年だったのだろう……と思いきや、意外にも高校時代は甲子園を目指す熱血球児だったそうです。特待学科に所属し、森田さんの周りの学生も皆本気で野球に打ち込んでおり「野球部をクビになったら学校をやめる」、そんなセリフが飛び交うほどでした。

卒業後の進路を選択する際には「君は専門学校に行くといい」という先生の薦めを受け機械制御科に入学します。ここでも猛烈に打ち込んだ森田さん、思い出に残っているのはロボット相撲コンテストです。

「理論上では動くはずのロボットが動かない、なぜだ!?」そんな壁にぶち当たり、コンテスト前日は仲間と徹夜し「1ミリでも動けばいいんだ!」と言い聞かせながら取り組みます。その結果、朝方、ロボットはまっすぐ歩き出しました!当時を振り返り森田さんは「オタクな現場だったなあ」と話します。

そのまま「機械一直線!」とはならず、新卒入社時は、機械とは縁遠い水道管の工事現場に配属されます。いわゆる土木作業の現場で“彫り物”の入った作業員も多く、森田さんは若干19歳で彼らを束ねなければなりませんでした。当初は彼らの扱いに途惑いますが、現場監督としての自分が率先して「めんどくさいこと」を行うことで信頼を得ることに成功し、やがて現場はチームとしてのまとまりを見せていきます。「野球のチームと同じだ」と感じた森田さんは、その後、現在に至るまでスタッフとの人間関係に当時の感覚を生かしています。

その後転職し、メーカーに就職。森田さんはここで初めて社会人として機械に触れることになります。人工透析用のフィルターや点滴の部品などを手がける医療器具の生産ラインに携わりました。しかしながら、森田さんは「この現場は扱う機器が大き過ぎる」と感じたそうです。「自分一人で配線や機械を把握できる機器を扱いながら機械のことをもっと勉強したい」と考えた森田さんは、20代前半でその会社に見切りを付け、もう少し小さな機械を扱う装置メーカーに転職しました。

装置メーカー勤務時代は独立のための修業期間と捉え、様々なスキルを身に着けるべく多部署を横断します。やがて、森田さんは電気分野も機械分野も手がける「二刀流エンジニア」として社内でも異彩を放ちます。
森田さんの「人気ぶり」を伺えるこんなエピソードがあります。客先から「ぜひ森田さんに修理に来てほしい」と、出張の「指名」を受けていた森田さん。あるときお客さんに「何で俺ばっかり呼ぶんですか?」と聞いてみたそうです。返って来た答えは「森田さんは電気も機械もどっちもできて出張経費1人分で済むから」というもの。当時を振り返り、森田さんは「指名料をもらえば良かった」と苦笑いしながら話してくれました。修理の依頼があると電気担当と機械担当、2名のエンジニアがセットで客先に向かうのが「ふつう」です。独立を志していることから、「ふつう」の枠をとっぱらい当たり前に2名分の仕事を手掛けていた森田さんには自然と仕事が集中していたのです。

森田さん曰く「世の中のふつうに何の意味があるの?って考えちゃう」から。 

父親や学校の先生から「ふつう」に疑問を持つべきとの教えを受けた森田さんは少年時代から世の中の「ふつう」とは何か? 常に自分に問いかけていました。エムシームの経営スタイルの根幹からもそれが垣間見えます。すなわちそれは、工場を持たないスタイルを採用していること。森田さんは独立前に多くの経営者から情報を得て、「ふつうじゃない」発想でふるいにかけたところ……出てきた答えは「工場がなくても作れる技術を持っていてノウハウ・人・モノ・金があればものづくりができる」ということ。工場を持つと固定費がかかり経営に負担になると判断しています。

話を森田さんの経歴に戻しましょう。

森田さんは装置メーカーで10年の「下積み」勤務を経たのち「メーカー勤務だけでは得られる知識・経験に限界がある。エンドユーザーの懐に入るような仕事を経験したい」と34歳から2年間派遣会社に所属し、独立したのは36歳の時でした。

「機械に話しかけちゃう」「希少エンジニアを目指す!」エムシームに向いているのはこんな人

エムシームの仕事は、顧客の生産現場にエムシームの先輩スタッフと常駐し、製造ラインを担うFA機械設計製作を行います。向いている人はどんな人なのでしょうか。

●機械に「何で動かないの?どこが痛いの?」って聞ける人

機械を設計し動かす仕事をする中では、理論的には合っているはずなのにどうしたって動かない! まれにそんな時もあります。現場のスタッフ同士でうんうん唸ってしまうような事態です。森田さんによると、そんな時は「機械を人みたいに扱うようになる」とのこと。機械相手に思わず「どこがイヤなの?」と聞いてしまうそうです。この時仲間同士でああでもないこうでもないと言い合いながら機械に向き合えるのもこの仕事の醍醐味。森田さんはその瞬間が「泥臭いけど楽しい」と話します。もの言わぬ機械相手にチームが一丸となる。若手もベテランも一緒に悩みながら、ともに成長できる土壌があります。

●目指すは二刀流エンジニア!電気・機械、どちらのスキルも身に着けたい人

森田さん自身が業界の「ふつう」を覆し二刀流エンジニアとしてスキルを身に着け、メーカー勤務時はレアキャラ的な存在だったからこそ、エムシームには「希少エンジニア」になるためのルートを用意することができます。もちろん、最初からどちらもやるわけではなく、この現場では電気分野を作業する、次の現場では機械分野について作業する、とスキル習得に負担にならないよう采配します。

今後は給与体系を整備し、身に着けたスキルにより給与が決まる実力主義のスタイルも取り入れていきます。

失敗したときの「ケツ持ち」はするから、自由にやってよし!

いま働いているスタッフの中に30代の方がいます。

森田さんに言わせると「成長スピードは必ずしも早いとは言えない」そうで、また過去には一度現場をなくしたこともあったそうですが、森田さんは粘り強く向き合い、彼に向いている仕事を任せ、現在勤続7年になるそうです。トラブルが発生しクレームが上がったときこそ「技術屋が一番成長するとき」。だからこそ、きれいごとではなく、顧客にボロクソに言われて恥ずかしい思いをしても火種になったスタッフとともに森田さんも同席し、顧客から言われたことを分析し、顧客が本当に言いたいことに耳を傾けます。必要に応じて手も貸し「ケツ持ち」します。だからこそ、自由にやりたい、というスタッフの声は尊重します。

「仕事とは精神修養の場だから、FA機械設計製作のスキルアップにとどまらず人間性を高めてほしい。」森田さんはそう願っています。

先輩従業員さんに、いくつか質問してみました。

●仕事のやりがいはどんなところに感じていますか。
 ・成果を出しお客さんに喜んでもらえたときに、やりがいを感じます。

●成長を感じたエピソードを教えてください。
 ・現場でイレギュラーなことが発生した時にも自分で考え無事に対処できたときや、一歩先を考えて作業を進められるようになったことです。

●今後、どのようにキャリアを形成していきたいですか。
 ・今後入ってくる後輩に自分の現場を後任として任せ、他の現場でも活躍できるようにしていきたいです。

募集要項

企業名M Seem
地域青梅市
募集職種部品取付け・配線スタッフ
業務内容自動で動く機械等の部品取り付け配線
応募条件・歓迎スキル【応募条件】普通自動車免許 必須
求める人物像●細かいことをコツコツできる方 ●チームで動く楽しさを感じる方
雇用形態正社員
給与18万円〜29.5万円
休日休暇土・日・祝日
待遇・福利厚生互助会加入  社保なし ボーナス(年2回)  退職金支給(勤続5年以上)または運用型保険(応相談)
勤務地・最寄駅【勤務地】現場は主に東京・埼玉・神奈川 ※車通勤
選考の流れ❶下記「この求人に応募する」ボタンを押し、応募フォームより必要事項を入力し送信(志望動機や自己PR等から選考) ❷書類選考(※メールや郵送等で履歴書・職務経歴書をお送りください) ❸面接(予定1回)
公式サイトhttps://www.m-seem.com/
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