司法書士・行政書士・社会福祉士が活躍!法律と福祉の2つの視点で市民の「困っているけどどうしたらいいかわからない」に寄り添い「法人成年後見」にも注力

司法書士法人・行政書士法人・社会福祉士事務所の3つが手を結び、一つのグループ会社として成り立っているUNIBEST(以下ユニベスト)。2008年に立川に事務所を構えて以来、地元を中心に市民の生活に寄り添ってきました。特徴は、法律と福祉の2つの視点から、登記業務はもちろん相続・認知症対策・福祉支援・終活対策など専門性を持って対応できること。自らも現場に立ち、日々業務に奔走するユニベストグループ副所長・嶌田樹人さんにお話を伺いました。

この会社の特徴

企業情報:司法書士事務所UNIBEST
事業概要:司法書士業
住  所:立川市
所  長:嶌田 樹人


「不動産登記」や「相続」、そして「成年後見」業務を立川の地で

 私たちは人生を通じて、様々な法的・公的手続きに直面します。土地を購入し家を建てた際に行う「不動産登記」、高齢となったときの「施設への入所」、被相続人が亡くなった際の遺産を巡る「相続」などが挙げられます。
 
 ユニベストでは、こういった様々な法律に関する業務を行っています。特筆すべきは相続や遺言、認知症対策、成年後見人など、一般市民がライフステージごとに直面するテーマについてしっかりと対応できる体制を敷いていること。法律と福祉の2つの視点を持ち、市井の人の「困っているけどどうしたらいいかわからない」に寄り添います。
 
 その理由は、司法書士法人・行政書士法人・社会福祉事務所の3つが「ユニベスト」という一つのグループ会社として成り立っているからなのです。そのような体制を実現させているのが、在籍するスタッフ一人ひとりが専門性や高い経験値を持っているから。司法書士や行政書士、社会福祉士、宅地建物取引士などの国家資格を持つスタッフが在籍し、業務にあたる中でそれぞれの専門分野の知見を持ち寄り、共有しています。そのうえでコンサル的な動きをすることも。「福祉は様々なサービスがあるので、どれを使えばいいのか、どういったサービスを提供してもらえるかを、道筋をつけて、公的機関につなぐためのはじめの橋渡しをしています。困っている人がいたら、何か公的サービスは使えないだろうかと考えます」と嶌田さんは話します。ユニベストは「福祉に強い司法書士・行政書士法人」と言っても過言ではないでしょう。

 業界内で希少性の高いスタイルを取るユニベスト、さらに同社の特異性を高めているのが「成年後見」に関する業務に力を入れていること。成年後見人業務は、被後見人の通帳記帳やダイレクトメールの停止といった事務作業や、病院の付き添い、障がい者雇用で働く被後見人の就労先へのあいさつ、被後見人に関わる親族や関係する専門職との会議への参加など多岐に亘ります。被後見人ごとにきめ細やかなサポートを要する業務ゆえ手間もコストもかかるため、一般的に成年後見業務を行う事務所は決して多数派ではありません。それでも、ユニベストでは社会的意義の観点から後見業務に力を入れています。

ベテラン司法書士として60歳越えで新規開業するも鳴かず飛ばず。信念に共感する仲間が集まり軌道に

 ユニベストが福祉と法律のかけはしとなり、顧客のライフステージに応じた提案をしているのには理由があります。ユニベストの創業者・山口達夫さんの「縁」や「心のあり方」を大切にする企業理念から。

 もともと日野市で30年来の司法書士経験を持ち、共同事務所を構え、日本司法書士会連合副会長・日本司法書士政治連盟会長を歴任、司法書士業界の発展に尽力していました。しかし、経営方針の違いから2008年、山口さんは当時の事務所を辞め心機一転立川で開業しました。当時60歳を越えていながら、やる気いっぱいで新しい事務所を開いた山口さんでしたが、待ち構えていたのは30年前に起業した頃とは全く異なる状況でした。地元企業を足でまわってもなかなか仕事をもらえなかったのです。やったことのない仕事にも積極的にチャレンジ、インターネットを使った発信を行うも、鳴かず飛ばずの日々が続きましたが、奮起するなかで、徐々に山口さんの「縁」や「心のあり方」といった信念に共感するお取引先やともに仕事をする仲間が増え事務所は軌道に乗り始めました。

「私たちはお客様の幸せのために、信じ頼られる組織であり続けます。」山口さんやその仲間たちはこの言葉を胸に顧客の幸せのために、歩み続けています。2020年に山口さんはグループ代表を退任、後任にその席を譲り、グループ全体を見守って
います。

2度の大学中退を経て独学で司法書士に。現場を取り仕切るグループ副所長嶌田さん

 前述したようにユニベストは司法書士・行政書士・社会福祉士の3つの事務所を一つに結合したグループ組織です。社名の由来である「ユニベスト」の「ユニ」は「一つ」「唯一の」といった意味を持つ言葉。これに「一番」を意味する「ベスト」を付け造語にしています。

 嶌田さんは行政書士・司法書士の資格を持ち、2017年には現職であるユニベストグループ内の「司法書士法人UNIBEST」の所長に就任。現在はグループ全体の副所長も務め、司法書士として現場に立つだけではなく、組織運営にも携わり、また立川や多摩エリアの経営者団体や法人の集まりにも参加し、ユニベストグループの顔としての役割も担っています。

 嶌田さんは神奈川県出身、県内の高校を卒業後、一浪ののち大学に進学します。今ならあり得ないことですが、実は高校時代寿司屋のバイトにハマり夜遅くまで仕事、学校は昼頃登校する生活を送っていたため、勉強面は全くの手つかずだったとか…。
 
 卒業後、得意な物理と数学を伸ばし、理系大学の電気電子系学部に入学します。さあ勉強に本腰をと思ったのも束の間、自作パソコンが当たり前、ブラインドタッチでコマンド入力を駆使するいわゆる「オタク」な周囲の学生との温度差を目の当たりにします。やがて、当時話題になった最新のゲーム機器にハマった嶌田さんは、大学をさぼりゲーム三昧の日々に陥り、大学を退学します。その後、高校時代に一度は興味を持った法学の道が頭に浮かび、偶然目にした車内広告をきっかけに弁護士の道を志し某大学の通信制学部へ入学。しかし、今度は雀荘バイトやスロットに明け暮れる生活におぼれ2年を過ごしてしまいます。2度の学生生活、敢えて言うなら「失敗」してしまった嶌田さんにとって転機となったのは、当時導入されたロースクール制度でした。この制度に伴い司法試験合格者が絞られたこと、また大学を卒業していない嶌田さんにとって今すぐ法科大学院に入ることができないことから、弁護士になるためのハードルが上がってしまったのです。

 「弁護士のような法学の資格で独学で取れるものはないだろうか」。そう考えた嶌田さんが出会ったのが「司法書士」の資格でした。嶌田さんは一念発起し、日中はバイト、それ以外の時間は勉強に充て、3年間の独学を経て25歳のとき司法書士資格に合格! とこれだけでもいろいろあり過ぎな人生模様ですが、なんとこの間嶌田さんは結婚と第一子誕生と一大ライフイベントを経験しています。「家族を持つならバイトもしないと、と。子どもが生まれたあと、ちょうど試験に合格しました」。
学歴や実務経験がなくとも、独学で資格を取ることが可能なのが「司法書士」なのです。いくつかの司法書士事務所勤務を経て、2015年、嶌田さんはユニベストに入社します。

相続人全員から署名をもらいに南米に出張! 行方不明者を探し当てたことも

 ユニベストで働く中で印象に残っている仕事にはどんなものがあったのか嶌田さんに伺いました。

 「不動産売却手続きのために、ここ立川を飛び出し、南米まで行ったことですね。相続人がいっぱいいらっしゃって、それが南米にいる日系2世の方々で。当該不動産を手放すという意思表示を10人くらいの方からからハンコ・署名をもらわなきゃいけないっていうので英語もニガテなのに僕が現地に行きました」。この案件、当初日本から郵送で書類のやり取りを行っていましたが当時の代表・山口さんの「現地に行って手続きを進めてみては?」という一言で嶌田さんは南米に飛ぶことになったのでした。

 「現地を2週間くらい駆けずり回りました。南米にいる日系の方って成功した人たちで、山手線の内側くらいの広さの土地を持っていて、警備員が常駐してプール付きが当たり前みたいな家に住んでいるのを目の当たりにしました。日本でいう東京―大阪間ぐらいの距離を行ったり来たりして相続手続きを代行してきましたね」。

 また依頼人から「行方不明」と相談を受けた人を探し当てたことも…。ある物件の相続人の一人が東北のどこかに住んでいるようなのですが連絡が取れません。依頼を受けている以上は手続上、現地調査の必要があり、これまた嶌田さんは現地に赴くことになります。提示された住所であるアパートに向かうも当人は居らず、不動産屋に聞き込みをしたところ、その方の名前を知っている模様…。結局、不動産屋の方の親族が連帯保証人になっていたため連絡を取ってくれたのでした。決して行方をくらましていたというわけではなく、震災をきっかけに復興関連の仕事に就き転居したことが原因でした。

 嶌田さんによると「頼られたら断れない」という性格ゆえ「私はこの事務所で結構いろんな案件を受けちゃってる」とのことですが、ユニベストでは依頼を受けた以上、信じ頼られる組織としてできることを模索しミッションを遂行します。
同社のそういった姿勢が表れているのが、冒頭でもご紹介した成年後見人業務への取り組みかも知れません。
 「もともと相続関係の仕事は割と多くやっていましたが、やっぱり福祉のことも絡んでくる。終活にしても、いろんな介護サービスの問題が絡んできます。結局、法律だけで解決できることって多くないというか。全然完璧じゃないんです」。

専門性の高い職場だから、一人ひとりに自主性を重んじて任せる

 現在、ユニベストで扱っている成年後見人の案件は70件を越えます。各被後見人に対し、同社スタッフが1~2カ月に1回訪問、福祉と法律の観点から状況に応じたサポートが提供できる体制を整えています。ただし、成年後見は「社会貢献的」な要素が強く、嶌田さんは「実際問題としては」と前置きしこう話してくれました。

 「成年後見だけで見ると赤字ですよね。でも、成年後見が終わった後に、相続手続きをお願いしたい、という話になることもあります。当社で成年後見をやってるっていうのはある意味ブランドというか他社との差別化になっています」。
有資格者も多いため自主性を重んじる社風の中、法人として複数人で成年後見を行うからこそ週はじめの全体朝礼や定期的なランチミーティングを行っています。個別の案件に関わるメンバーが各分野から集まり協議を重ねることもあります。

他社との差別化を図りつつ社会貢献も果たし、地域で必要とされる会社として地位を確立してきたユニベスト。法律と福祉、二つの視点で顧客に寄り添うこと。高齢化が進むこの国において、ますます必要になってくるテーマを立川の地で掲げ、ユニベストは事業を展開しています。

募集要項