ホーリーの選ばれるブランディング #11

毎月第4週の木曜日に発信

この会社の特徴

みなさん、こんにちは。
ブランドデザイナーのホーリーです。
グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートして約30年。
主に企業の広告制作に従事してきました。
2014年にブランディングと出会い、その「伝わる威力」に魅了され、その日からブランディングについての探求をはじめて今年で10年目となりました。
大げさな自己紹介をしましたが、とくに研究者というわけではありません。
現在は、企業の「らしさ」を磨いて、デザインで「よりよく」伝える、ブランドデザイナーとして企業の想いをお客さまへ伝えるお手伝いをしています。

今回は、自社の競争相手である「競合」についてお話しします。強く意識している企業もあれば、あまり気にしていない企業もあるかもしれません。
あなたは普段、どのくらい「競合」について考えていますか? これまでお話を伺った経営者の方々は、あまり競合を意識できておらず、「ライバル」というよりも単なる同業他社として認識していることが多い印象でした。

そもそも「競合」とは?

「競合」とは、自社と同じ市場で、類似した商品やサービスを提供し、顧客を巡って競い合うビジネス上のライバル企業を指します。例えば、マクドナルドとモスバーガー、iPhoneとAndroidのように、同じニーズを持つお客様に価値を提供し市場のシェアを争う企業のことをいいます。

ブランディングを進める際には、「自社」「顧客」と同様に、3C分析を活用して競合分析を行います。「自社」と同様に「競合」の強み・弱みを分析します。「競合」を深く知ることで自社との違いが明確になり、「どう戦うか」または戦わない為に「どう差別化するか」などの方向性が見えてきます。

ここで、3C分析を行う際に「競合」について陥りがちな勘違いを、ChatGPTに聞いてみました。
以下、ChatGPTの3つの解答です。

1.競合=同業他社だけと考えてしまう

競合は、必ずしも同じ商品やサービスを提供している会社だけとは限りません。実際には「直接競合」(同業他社)だけでなく、「間接競合」(代替サービスや異業種の企業)も含まれます。例えば、フィットネスジムの競合は他のジムだけでなく、自宅でできるオンライントレーニングや健康アプリも含まれます。お客様が「どこにお金や時間を使うか」を考えると、異業種の企業も競争相手になり得ることがわかります。

2.大手企業や有名企業ばかりを競合として分析してしまう

市場シェアの高い大手企業にばかり注目しがちですが、実は小規模な企業や新興企業の方が業界を大きく変えることがあります。たとえば、大手家電メーカーが主流だった市場に、革新的なアイデアを持つベンチャー企業が参入し、シェアを奪うケースは少なくありません。大手の動きだけでなく、小さくても勢いのある競合にも目を向けることが重要です。

3.競合の強み・成功要因ばかりに注目し、自社との違いを見落とす

成功事例を研究するのは大切ですが、競合の失敗から学ぶことも同じくらい重要です。たとえば、ある会社が新商品を発売したのに売れなかった場合、その原因を分析することで「同じ間違いをしない」戦略を立てられます。また、競合の弱点を見つければ、自社がそこを強みにして差別化を図ることもできます。成功だけでなく、失敗にも学ぶ価値があります。

いかがでしょうか?みなさんもこのような「競合」に対しての誤解を持たれていませんか?あなたの会社の競合は?と聞くと、「直接競合」だけを思い浮かべる経営者さんが多いと思います。同じニーズを満たす異業種の製品・サービスなどは見落としがちです。正しく「競合」を設定するということは、自社が勝てる市場を見つけるということ、そうすると自ずと取り組む課題も絞られていきます。


「競合」の強みや弱みはどうやって見つけるか?

競合の強み・弱みを見つけるには、まずどのように調査すれば良いのか?競合が気になるものの、時間やお金をかけられない企業も多いでしょう。そんな時は、まずはホームページをチェックしてみましょう。また、競合がSNSを活用している場合は、どんな情報を発信しているのか?顧客の反応はどうか?を確認するのも有効です。さらに、口コミサイトがあれば、評価やコメントを分析することで、競合の強みや課題が見えてきます。
飲食店や身近なサービスを提供している場合は、実際に「お客さん」として利用してみるのもおすすめです。一方で、それが難しい業種であれば、展示会や業界イベントに参加し、競合のブースを訪れてみるのも良いでしょう。大切なのは、今できることから始めること。まずは手軽な方法から競合をリサーチし、徐々に分析の精度を高めていきましょう。


「競合」とは、戦うべきか?差別化すべきか?

大手企業と比べて規模の小さい中小企業は、やはり競争を避けたほうが良いでしょう。資本力のある大手と同じ土俵で戦うと、価格競争に巻き込まれて消耗していくことが目に見ています。では、どうするべきか?答えは「戦う」のではなく「差別化する」ことが重要です
例えば、地元の飲食店なら「ここでしか食べられない限定メニュー」をつくる。製造業なら「細やかなオーダーメイド対応」や「高品質」を武器にする。大手と同じ土俵で勝負せず、自社ならではの強みを活かすことが大事です。
大切なのは 「価格」ではなく「価値」で選ばれることです。自社の強みを活かし、競合と違う魅力を打ち出せれば、無理に戦わなくてもお客様に選ばれる価値をつくることができるはず。さて、あなたの会社の「選ばれる価値」は何ですか?




つづく

プロフィール

Branding & Design TOYPLOT 代表
ブランドデザイナー ホーリー 
1974年生まれ、大阪府出身。
デザインの専門学校を卒業後、数社の広告制作プロダクション勤務を経て、2010年3月独立。

TOYPLOTでは、企業のブランディング及び広告・デザイン制作のご依頼をいただいて活動しています。
これまで多くの広告制作に従事してきましたが、その過程でデザインだけでは解決できなかった課題も少なからずありました。制作したデザインで、クライアントの“想い”や“魅力”をお客さまに伝えきれているのか?と、もやもやとした思いを抱えていた時に出会ったのがブランディングでした。
これまで培ってきたデザインの経験とブランディングという戦略を武器に、“Branding & Design” で、顧客の成長とファンづくりをお手伝いします。

・ 東京都中小企業振興公社 デザイン経営スクール 第5期修了
・ 特許庁(独:INPIT)認定 デザイン専門家/ブランド専門家
・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 トレーナー資格取得
・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 1級資格取得
・ 一般社団法人ブランド・プランナー協会 2級資格取得
・ 公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員

《 ブランディング・サービス 》
・中小企業の「強み」を活かした製品やサービスの開発サポート
・企業のブランドストーリーをカタチに 「ものがたりブランディング®」
・ブランディング入門サービス「3ステップ・ミニマム ブランディング」
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