ホーリーの選ばれるブランディング #9

毎月第4週の木曜日に発信

この会社の特徴

みなさん、こんにちは。
ブランドデザイナーのホーリーです。
グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートして約30年。
主に企業の広告制作に従事してきました。
2014年にブランディングと出会い、その「伝わる威力」に魅了され、その日からブランディングについての探求をはじめて今年で10年目となりました。
大げさな自己紹介をしましたが、とくに研究者というわけではありません。
現在は、企業の「らしさ」を磨いて、デザインで「よりよく」伝える、ブランドデザイナーとして企業の想いをお客さまへ伝えるお手伝いをしています。

今回は、自社の製品・サービスを届けたい「顧客」についてお話します。
あなたは普段どれくらい「顧客」について考えていますか?これまでお話しを聞いた経営者さんのほとんどは、自社の「強み」については自信をもってお答えいただけました。ですが、「顧客」に関する質問になると急に自信がなくなり、フワッとした解答になる経営者さんが実は多いんです。

そもそも「顧客」とは?

「顧客」とは、あなたの会社やお店の商品やサービスを実際に購入してくれる人や企業のことを指します。簡単に言うと、「お金を払ってくれる相手」です。
そして「顧客」は、大きく分けると3つに分類することが出来ます。
それは、「新規顧客」「既存顧客」「潜在顧客」の3つです。

ブランディングを進める際には、これら顧客のニーズを詳しく分析していきます。
顧客を分析する際にも自社の「強み」の分析でご紹介した「3C分析」を使います。ここでは、顧客のニーズや不満・不安・不便・不足などの顧客の困りごとを探ります。それから自社が顧客のニーズを満たせるか?不満・不安などの顧客の問題を解決できるかを検討していきます。

ここで、3C分析を行う際に「顧客」について陥りがちな勘違いを、ChatGPTに聞いてみました。
以下、ChatGPTの3つの解答です。

1. 「顧客は自社の商品・サービスを理解している」と仮定する

すでに商品を購入してくれる「既存顧客」は、自社の提供する価値を十分に理解していると思い込み、商品の説明や差別化ポイントの提示が不足する。しかし実際には、顧客は商品やサービスのメリットを十分に理解していない場合が多い。特に専門性が高い商品やサービスでは、説明不足が購入を妨げることがある。

2.「顧客はすでに自社を知っている」と思い込む

我が社は「地域密着型だから、地元の顧客は自社を当然知っている」と仮定し、認知拡大のためのマーケティングを怠る。しかし実際には、多くの潜在顧客が自社の存在や提供する価値を知らない場合がある。特に若い世代や新たに地域に移住してきた人々への認知が不足しているケースが多い。

3. 「顧客のニーズはすでに把握している」と思い込む

長年の経験や過去の成功例をもとに、「顧客はこれを求めている」と一方的に決めつける。しかし実際には、顧客のニーズや価値観は時代や状況によって変化します。特にトレンドや競合の影響で顧客の期待値が変わっている場合、自社の商品やサービスが時代遅れになる可能性がある。

いかがでしょうか?みなさんもこのような「顧客」に対しての誤解を持たれていませんか?「顧客」を正しく理解することで、本当に届けたい価値を見極め、顧客との信頼関係を深めることができるのです。そして結果として、売上やリピーターを増やすことにもつながります。


では3つのうち、どの顧客から理解を深めるべきか

「顧客」を理解する上で、まず最優先すべきは、すでに購入いただいている「既存顧客」に対して理解を深めることです。既存顧客はすでに自社の商品やサービスを購入しているため、売上に直接貢献しています。新規顧客を獲得するコストより、既存顧客を維持するコストの方が低いため、効率的なビジネス運営のためにも、まずは既存顧客をしっかりと理解することが重要です。
また、既存顧客の満足度を高めることで、再購入(リピート)や口コミによる新規顧客の獲得にもつながります。購入履歴や顧客アンケートを活用し、既存顧客のニーズや満足度を分析していきましょう。

次に重視すべきは「新規顧客」です。既存顧客だけでは、売上の成長が頭打ちになる可能性があります。そのため、新しい市場や顧客層を開拓する必要があります。また、市場シェアの拡大には新規顧客の取り込みが欠かせません。ビジネスの成長には、積極的に新規顧客を獲得していくことが求められます。

最後に、「潜在顧客」の理解を中長期的な視点で深めていきましょう。潜在顧客とは、まだ購入していないものの、自社の商品やサービスに興味を持つ可能性がある人たちです。この層の理解を進めることで、将来的な新規顧客の獲得につながります。潜在顧客のニーズや行動を把握することで、長期的な市場拡大の基盤を築くことができます。



いかがでしょうか?「顧客」とひとことで言うと、曖昧で解像度の低い概念になりがちです。しかし、「既存顧客」「新規顧客」「潜在顧客」という観点で詳しく分析し、理解を深めることで、自社の価値をさらに高めることができます。
そして、顧客をひとくくりにせず、一人ひとりが大切なお客様であることを忘れないようにすることも重要です。

つづく

プロフィール

Branding & Design TOYPLOT 代表
ブランドデザイナー ホーリー 
1974年生まれ、大阪府出身。
デザインの専門学校を卒業後、数社の広告制作プロダクション勤務を経て、2010年3月独立。

TOYPLOTでは、企業のブランディング及び広告・デザイン制作のご依頼をいただいて活動しています。
これまで多くの広告制作に従事してきましたが、その過程でデザインだけでは解決できなかった課題も少なからずありました。制作したデザインで、クライアントの“想い”や“魅力”をお客さまに伝えきれているのか?と、もやもやとした思いを抱えていた時に出会ったのがブランディングでした。
これまで培ってきたデザインの経験とブランディングという戦略を武器に、“Branding & Design” で、顧客の成長とファンづくりをお手伝いします。

・ 東京都中小企業振興公社 デザイン経営スクール 第5期修了
・ 特許庁(独:INPIT)認定 デザイン専門家/ブランド専門家
・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 トレーナー資格取得
・ 一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 1級資格取得
・ 一般社団法人ブランド・プランナー協会 2級資格取得
・ 公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員

《 ブランディング・サービス 》
・中小企業の「強み」を活かした製品やサービスの開発サポート
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