「採用定着士」高木厚博の欲しい人材が集まる!中小企業の中途採用成功術 #6

<第6回> 応募者を逃がさない!応募から面接までのプロセスを強化しよう(毎月第1木曜日に発信)

この会社の特徴

TAMA WORKをご覧の皆さん、こんにちは。採用定着士/社会保険労務士の高木です。

「採用と定着で中小企業の発展を支援する」をミッションとして、多摩地域を中心とした中小企業のサポートをさせていただいております。

このブログでは「欲しい人材が集まる!中小企業の中途採用成功術」と題して、
「求人を出しても応募が来ない・・・」
「応募はあるけど、いい人材が来ない・・・」
「入社したけど、すぐ辞めてしまった・・・」
といった人材確保にお悩みを持つ中小企業経営者、採用担当者の皆さんに役立つ内容を連載でお届けします。

第5回では採用したい人材に刺さる求人原稿の作り方についてお伝えしました。第6回目の今回は「応募者を逃がさない!応募から面接までのプロセスを強化しよう」というテーマでお伝えします。

はじめに

前回までの記事で、欲しい人材を集めるための戦略を解説してきましたが、今回のテーマは、応募が集まった後の対応についてです。応募者をいかに面接へつなげるか、優秀な人材を逃がさないための応募から面接までのプロセスをどのように管理すべきかを解説します。

1.スピードが第一

応募はあるが面接に至らないということはありませんか?面接に来るのはあたりまえと思われるかも知れませんが、応募から面接に至る割合が30%という調査結果もあります。

応募者対応において最も重要なのが対応のスピードです。応募者はあなたの会社だけに応募しているわけではありません。応募者が最も興味を持っているタイミングを逃さず、できるだけ早く面接の約束を取り付けましょう。特に優秀な人材は他社でも争奪戦になるため、いかに早く次のプロセスに進んでもらうかが勝負になります。

応募があったその日に選考案内を送るなど、迅速に対応するための具体的なルールを決めておくことが重要です。応募数が少ない場合は、電話でのアプローチが効果的です。

面接日程の調整は可能な限り迅速に進め、応募から1週間以内に面接を設定するのが理想的です。候補日を複数提示することで、応募者のスケジュールに柔軟に対応でき、無理なく面接に進んでもらうことができます。

事前に履歴書や職務経歴書を送付してもらう会社もありますが、中小企業の中途採用の場合は送ってこない場合も多いです。応募者の数が多く、すべての方を面接できない場合は良いですが、そうでない場合は、面接当日に履歴書を持参してもらうことをおすすめします。

2.足切り基準を決定する

面接する時間は限られています。自社の求める人材に合わない応募者とまで時間を割くのは効率的ではありません。そのため、応募者が多い場合は優先度の高い応募者だけにアプローチするための「足切り基準」を設けることが大切です。この基準は、求人募集時に決めた「採用ペルソナ」をもとに設定します。

応募が少ない場合は厳格な基準を設けすぎると、面接に進む人数が少なくなってしまう可能性もあります。必要に応じて基準を調整し、柔軟に対応しましょう。具体的な基準としては、学歴や職務経験、資格、勤務地の希望などを使って判断するのが一般的です。

Indeedや転職サイト経由の応募であれば、予め作成されている履歴書や職務経歴書を確認できることも多いです。情報がない場合は、応募が来たら電話をして職務経歴などのヒアリングを実施します。その場で面接に呼ぶかどうかを判断し、良さそうであれば面接日時の約束をします。

3.面接日が決まっても安心しない

いざ面接の日を迎えて、約束の時間が来たのに応募者が来なかった・・・ということもよくありますよね。確実に面接に来てもらうよう準備することも大切です。

面接が決まったら、面接の案内メールを送りましょう。その中で、お礼の言葉とともに、わかりやすい地図をつけるようにします。「社員一同お待ちしています」などの言葉を添え、応募者に良い印象を持ってもらうようにしましょう。

面接の2日前にリマインドのメールを送るようにしましょう。前日では予定の調整がつかなかったり、連絡がつかないこともあるため、2日前がポイントです。

また、応募者が当日会社まで向かったが、道に迷い、時間に遅れてしまい、あきらめて帰ってしまったというケースもあります。もし、時間までに到着しなかったら、こちらから携帯に電話をするようにしましょう。

4.まとめ

「応募者を逃がさない」というテーマで、応募から面接までのプロセスの重要性を解説してきました。そこまでやらなければいけないのか、と思われたかも知れませんが、応募者は複数の会社にアプローチしています。ちょっとしたきっかけで、あなたの会社への応募をあきらめ、他社へ流れてしまうのです。
 優秀な人材を確保するためには、単に応募者を集めるだけでなく、その後の対応が極めて重要です。迅速な対応を徹底し、足切り基準を設定することで、面接に至るまでのプロセスを効率化し、面接の実施率を高めましょう。

プロフィール

社労士事務所CRAFT 代表
採用定着士/特定社会保険労務士 高木 厚博(たかぎ あつひろ)
1974年大阪生まれ。私立清風高校、関西大学法学部卒業。大手外食企業にて、店舗管理等を経験。

退職後バイトをしながら試験勉強をし、社会保険労務士試験合格。地域最大級の社労士事務所に勤務。約15年勤務したのち2019年11月独立開業。顧問先企業の人事・労務の課題解決に取り組む一方、「採用と定着で中小企業の発展を支援する」をミッションに、採用支援、賃金制度・評価制度構築、「パワハラ予防研修」や「承認力向上研修」などの社内研修で中小企業の社員の定着・育成を支援している。

金融機関、商工会議所主催セミナーなど講演実績多数。パワハラ予防士。承認ファシリテーター。

著書「うちはいい会社です!と社員から言われる就業規則25のチェックポイント」(共著、泉文堂)。
NHK総合テレビ「おはよう日本」『103万の壁 企業の足かせ』出演。
好きな飲み物:よなよなエール 好きな食べ物:天下一品こってり

【連絡先】

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